カテゴリー別アーカイブ: 校長室

ホッケー部中国大会(速報1日目)

6月16日(金)、男子は中国5県総当たりのリーグ戦です。

初戦は、八頭高校(鳥取県)に 0-4 で残念ながら敗れました。

  

試合前のミーティング     前半 0-2

  

ハーフタイム         次戦(山口県)は勝つぞ!

午後からの対山口戦は7―2で勝利しました。

リーグ戦につき得点も気になりますが、とりあえず一日めが終了。

徐々に人工芝にも慣れてきた様子ですが、疲労度は大きい様子。

今夜はしっかり休養をとり、明日の広島戦に備えます。

横田対八頭の試合にも注目です。

女子は明日が初戦にして準決勝、朝10時半から対山口戦です。

  

ホッケー部アベック優勝!中国大会決める!

 去る5月7日(日)に備前支部大会が開催され、男子は3年連続6度目の優勝を果たした。女子はライバル瀬戸高校に2-1の僅差で敗れ、悔しい結果となった。しかし、5月21日(日)に開催された第56回岡山県高等学校総合体育大会では、瀬戸高校に4-2で競り勝ち、6大会ぶりに優勝を果たし、中国大会出場を決めた。男子も昨年SO戦で敗れた悔しい思いを胸に、5-0と瀬戸を寄せ付けず、7大会ぶり3度目の優勝を果たした。瀬戸南高校ホッケー部として、男女アベックで県総体を制覇し、中国大会に駒を進めたのは初めてのことで、インターハイ出場権を賭けた第38回中国高等学校ホッケー選手権大会では、岡山県代表として瀬戸高校の思いも胸に全力で戦ってきたいと思います。

 

平成29年度入学式

4月11日(火) 平成29年度入学式が挙行され、160名の新入生の入学が許可されました。新入生代表の今田さんから、「諸先輩方の伝統の上に、新たな歴史を刻んでいきたい。」と、力強い宣誓がなされると、校長から、「本校は、社会で通用する大人になるための人間力を高める場所である。初心を忘れずに頑張って欲しい。」との式辞がありました。その後、担任団の発表があり、教室で初めてのホームルームが開催されました。

平成28年度 3学期始業式 校長式辞より

○ 「この世に雑用と言う名の用はない」(3学期始業式式辞より 平成29年1月)

一年のスタートにあたり、渡辺和子先生の言葉を一つ、紹介します。

渡辺先生が修道院に入りたての頃、さまざまな雑用に明け暮れていた時代があったそうです。その日も、100人分のお皿を並べる仕事を黙々とこなしていると、あるシスターに「あなたは何を考えながら仕事をしているのですか?(何も考えてないなら)あなたは時間を無駄にしています。時間の使い方は、そのまま『命の使い方』なのですよ。同じ仕事をするなら、一人一人のために祈りながら並べていきなさい」と言われたそうです。
渡辺先生は、この時
「この世に雑用と言う名の用はない。自分が用を雑に行った時にはじめて『雑用』は生まれるんだ」と気づかれたそうです。
そしてそれまで「つまらない」と思っていた「雑用」が、「雑用だからこそ、私の祈りがこめられる。祈りを込めた相手が変わるかどうかはわからないけれど、私自身は変わることができる。」そう、思えるようになったのだそうです。

皆さん、いかがですか?
私はこの言葉と出会ってから、何事をするにも「丁寧に、心を込めて」を心がけています。そうすると、それまで見落としていた、何気ない人の心遣いにも気づくことができるようになりました。そして、面倒くさいと思うようなことでも、気持ちを切り替えて、スッと自分から動けるようになれたと思います。

渡辺先生は、こうおっしゃっておられます。
「生きていく上では、嫌なこと、したくないこと、欲しくないもの、気に入らない相手など、数々の自分にとってありがたくない物事に、向き合わなければならないことがあります。つまらない仕事を、つまらなく・ない仕事に変える術を、若くして修道院で教えてもらえたことに感謝しています。『幸せは、いつも自分の心が決める』のですよ」と。
(「面倒だから、しよう」著・渡辺和子 より)

平成28年度 1学期始業式 校長式辞より

(前文略)

さて、新年度の始業式にあたり、生徒の皆さんと、私たち教職員も含めて、今年度特に学校をあげて取り組みたいことが、「5S」の取組です。
「5S」とは、①整理、②整頓、③清掃、④清潔、⑤しつけ(躾)、の頭文字をとったもので、もともとは、製造現場などで安全や品質向上を目的として取り組まれていた活動ですが、今では多くの会社や施設などで、「職場全体のレベル(すなわち、職場相互の人間関係やお客さんとの信頼関係、社員の満足度など)を上げること」を目的として取り組まれる活動となっています。

まず「①整理」と「②整頓」とは、「必要なものと必要でないものとを分けること」、そして「必要なものを決められた場所に置いて、いつでも取り出せる状態にしておくこと」を言います。整理・整頓の対象は物だけではありません。スペースや情報などもそうです。自分に必要な身の回りの物や学校をきれいにし、物や事柄を「整理」し「整頓」しておくことが成果を生み出す秘訣です。(皆さんの教室はどうですか?)

次は「③清掃」と「④清潔」です。「清掃」とは言うまでもありませんが「掃除」。私は「掃除」は「自分以外のみんなのためにするもの」と考えています。一日のうちのわずか10分でもいい、人のために力一杯、気持ちを込めて働くのが「掃除」と考えるのです。それも、ただするのではなく、「どうしたらきれいになるか」、「どこか汚れたところは残っていないか」と気持ちを集中して働くのです。そうすると、「掃除」はまちがいなく『自分を高める時間』になるはずです。「清潔」は、「衛生に保つこと」。今言った「①整理、②整頓、③清掃の3つを維持して保つこと」を言います。

そして最後の「④しつけ(躾)」です。身を美しくすると書いて『しつけ』と読みます。「躾」は、「決められたことを必ず守るように徹底すること」です。「習慣にする」ことを言います。よく大人が小さい子どもに「言って聞かせること」を「躾」と言いますが、本校では違います。「躾」は、皆さん自身が「自分自身を美しくする」、「高める」ために、自らが意識して取り組むことを意味しています。冒頭に私が皆さんにお願いした、「人の話は目で聞く」もその一つです。気持ちの良い「挨拶」と、場に応じた正しい「言葉遣いや立ち振る舞い」ができる人になってほしい、そう、先生方が言い続けていることも、この「躾」です。

以上、新年度の始まりにあたって、「5S」についてお願いしました。皆で頑張りましょう! 終わりに、この一年が、ここにいる生徒の皆さん、そして先生方、全ての人が、健康で、皆が笑顔で、たくましく成長できる一年となるよう、心から願っています。以上で、式辞とします。

平成28年 4月8日(金)

平成27年度 卒業式式辞・校長式辞より            

(前文略)

本日卒業していく皆さん、皆さんにとってこの瀬戸南高校はどうだったでしょうか。 皆さんは、三年前、希望に胸を膨らませて本校に入学し、以来、「創造・自律・友愛」の校訓のもと、学業をはじめ、生徒会活動や農業クラブ・家庭クラブ活動、そして部活動に情熱を傾けてきました。とりわけ、農業、食料、環境創造、保育、福祉といった人の生活の根源を支える分野に学び、命と向き合い、命を育てる学習や、多年齢の人たちとの交流学習の中で、人としての在り方や、社会人としてのマナーやルールをしっかりと身につけました。 また皆さんは、本校でかけがえのない友や師と出会い、多くの経験を得ました。皆と心を一つにして全力を出し切った学校行事での充実感。友とぶつかって心を痛めたこともあったでしょう。また友との突然の別れという悲しい出来事もありました。今を大切に生きることを友に誓いましたね。自分の進路について真剣に悩み、努力を重ねた日々も、間違いなく皆さんの力になっています。本校での出会いと経験は、皆さんの一生の宝物。今後の皆さんを支える大きな財産です。卒業後は、これらの成果を胸に、歴史と伝統ある瀬戸南高校の卒業生として、自信と誇りを持ち、心豊かで創造性に富んだ、信頼される人材として社会で活躍してくれることを期待しています。

さて、これから社会に出て行く皆さんに、次の言葉をはなむけとして送ります。 それは『置かれた場所で咲きなさい』という言葉です。ノートルダム清心女子大学の渡辺和子先生は、同タイトルの著書の中で、こう書かれています。「人はどんな境遇でも輝ける。咲くということ。それは自分が笑顔で幸せに生き、周囲の人々をも幸せにすること。境遇を選ぶことはできなくても、生き方を選ぶことはできる」と。渡辺先生は、わずか三十代半ばという若さで思いがけず岡山に来られ、大学の学長に就任されました。あまりにも若く、学長という職はとても担いきれない重責だったそうです。彼女は重圧に押しつぶされそうになり、「学生が挨拶もしてくれない、教職員も自分に協力してくれない、誰もわかってくれない・・・」。彼女は御自身でこの時の自分を「くれない族」と称しておられますが、いつも心の中は、言い訳と愚痴ばかり。ついには心の病気に冒されたそうです。そんな時、一人の宣教師がくれたのが『置かれた場所で咲きなさい』という、一遍の詩だったそうです。

『 Bloom where God has planted you. 』

彼女はその言葉で目が覚め、「そうだ。置かれた環境に不平不満を持ち、他人の出方で幸せになったり不幸せになったりしては、自分は環境の奴隷でしかない。人間として生まれたからには、どんな所に置かれても、そこで環境の主人となり、自分の花を咲かせよう、と決心することができた」、そうおっしゃっています。 これから皆さんが生き抜いていく社会は、変化の激しい社会です。皆さんを待っている環境は、もしかしたら、期待しているような環境ではないかもしれません、いろいろあるかも知れませんが、自分が置かれた場所が、あなたの居場所となるのです。そこで咲いて欲しいのです。咲くということは、仕方がないと諦めるのではなく、笑顔で生き、精一杯やってみることです。皆さんは、本校で学び、人に喜んでもらうことの素晴らしさを知っています。人の役に立つことの喜びを知っています。人を笑顔にするために自分にできる術(すべ)を身につけているのです。それは必ずしも楽しいことばかりではないかもしれません。辛く悲しく、壁にぶつかることもたくさんあることでしょう。そんな時も、希望を失わず、一歩一歩、前を向いて歩いて欲しいのです。そうすれば、必ずあなたの周りで応援してくれる人、あなたを支えてくれる人に巡り会うことができ、道が拓けるはずです。皆さんに、その時、その時に、置かれた場所で咲いて欲しいと願っています。 渡辺先生はこうも書いておられます。「辛いときには無理に咲かなくてもいい。次に咲く花が、より大きく、美しくなるために、下へ下へと根を張れば良いのです」と。

いよいよ旅立ちの時が来ました。 皆さんは、私たちの誇りです。そして、皆さん一人一人が、私たちの希望です。 卒業していく皆さんが、心身共に健康で、その人生が希望に満ち、逞しく、幸運に恵まれ、何より悔いの無い人生を送られることを心からお祈りし、式辞とします。

                           平成28年3月1日(火)

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平成27年度 3学期 始業式式辞・校長式辞より

今年の干支は「丙申」。この干支には「形が明らかになる」、「果実が成熟して固まってくる」というような意味があるそうで、「これまでの頑張りが形になってくる」年なのだそうです。 どうか皆さん、この一年「明るく、元気に」そして「チャレンジ精神をもって物事に前向きに」取り組み、「大きく飛躍する年」にしてほしいと思います。              さて、年頭にあたり、一つだけお話をします。 12月の終業式の時に、ラグビーの「五郎丸選手」のことをお話ししました。 「自分で変えられるのは、『現在』だけだ。今を変えない限り、未来はけっして変わらない!」そういう話でした。 では、どうやったら今の自分を「より良い方向に」変えられるのでしょうか? 今日は、誰にでも始められる「三つの方法」を紹介します。

一つ目は、「①今より30分早く起きること」です。それも自分で決めて、目覚まし時計をセットして「よしこれから毎日、何時に起きるぞ」と自分に言い聞かせて、始めるのです。人に言われてするのではなく、「自分の意志で起きるぞ」と、「毎日決まった時間に起きる」のがポイントです。                           二つ目は「②朝30分生み出したその時間を毎日、自分を高めることに使うこと」です。例えば、読書でもいいし、ジョギングなどのトレーニングをする時間にしてもいい。たった「30分?」と思うかもしれませんが、「継続は力なり」で、結構これが習慣になると効果が出てくるものです。読書なら10日程で1冊読めてしまいます。           三つ目は、「③一日に何か一つ、『自分に克つ』こと」です。「自分に克つ」というのは、弱い自分の心に打ち勝つということです。人は誰でも、楽な方へ楽な方へと気持ちが流れていきます。しかし、そこで奮起して、一日に何か一つでいいから自分の意志で頑張って行動を起こしてみてください。どんなに小さなことでも良いのです。例えば、見たいテレビがあるけど頑張って宿題に取り組むとか、歩いていて見つけたゴミを拾うとか、困っている人に声をかけるとか、毎日、笑顔を心がけるとか。。。 ポイントは「自分で決めて実行する!」、「自分の意志で動くこと!」です。 『』

以上、三つ言いました。簡単だと言いましたが、実際に続けることは難しいかもしれません。でも、安心してください。何度でも仕切り直しが効くんです。三つの内の一つからでも良いのです。 取り組んで3日もすれば、気持ちが変わってきます。一週間もすれば、自信がつきます。「自分の意志で頑張っている」という、実感が湧いてきます。そうすると、「もう30分早く起きてみよう」とか、「一日にもう一つやってみよう」とか、できるようになってくるはずです。そして、何事にも「前向きに」頑張れる自分に気づくはずです。ぜひ今日からでも、挑戦してみてください。                  さあ、今日から3学期がスタートします。一年の仕上げの時です。 3年生はあと2ヶ月で卒業式。4月からの新しい生活に向けての準備の時」『あなたは瀬戸南でどう成長しましたか?』高校生活最後のこの時期を後悔しないよう、最後までしっかりと頑張ってください。 2年生の皆さんは、あと半年で将来の進路を決定する時期が来ます。 『一年後、あなたはどうしていますか?』これからでも遅くはありません。この3学期から具体的な行動を起こしてみてください。 1年生の皆さんは、高校生活にも慣れ、中だるみになっている人はいませんか?『瀬戸南で頑張る、自分の目標は見つけられましたか?』部活動でも、将来の夢に向けた勉強でも何でもいい、ガムシャラに取り組んでほしいと思います。今年の瀬戸南の中心となるのは、間違いなく、あなたたちですよ。

以上、今年もみんなが心身共に健康で、楽しく充実した高校生活を送ってくれることを期待して、3学期始業式の式辞とします。

平成28年 1月 8日(金)

 

平成27年度 2学期終業式 校長式辞より

(前文略)

さて、2学期の終業式にあたり、一つだけお話をします。
今年、私がとても感動し、心に残った話で、それは、この秋、日本じゅうを感動させた「ワールドカップ・ラグビー」の「五郎丸 歩」選手のインタビューでの話です。 今期のワールドカップで、日本代表は優勝候補の一角、南アフリカ代表を倒し、「史上最大の番狂わせ」と世界中で大きく報道されました。しかし、五郎丸選手は、試合の一週間前には、既に「勝てる」という確かな手応えをつかんでいたと言います。 それは、前回のW杯(11年)の際、当時のオールジャパンのヘッドコーチ(ジョン・カーワン氏)が話してくれた一言が、彼を、チームを支えたからと言います。 当時、カーワン氏はミーティングで、ホワイトボードに「未来・現在・過去」と書き、選手たちに「過去は変えられるか?」もちろん「ノーだ」。「では、未来は?」それならイエスと答えると、カーワン氏は「違う!君たちが変えられるのは『現在』だけだ!今を変えない限り、未来はけっして変わらない!」と、そう言ったそうです。五郎丸選手は、この言葉を4年間、心の中の支えとして、先ばかり見るのではなく、一日一日、一瞬一瞬をしっかりと積み重ねることに努力してきました。「この4年間の『現在』を変えた結果が、あの南アフリカ戦なんです。」そう、インタビューで話していました。私は、この言葉がとても心に残りました。 目の前のことを、100%やりきることだけが、未来を変える方法である。「世界一の練習」を耐え抜いた自信と誇りが、勝利につながったのだと思います。私たちもそういう気持ちを忘れずに、日々頑張りたいものだ、そう思いました。

さあ、明日からは冬休みです。クリスマスや年末年始など、各家庭での行事や友だちと楽しく過ごす人も多いと思います。気持ちを緩めすぎると、周りの状況が見えなくなって、思いがけない事故やトラブルに遭うようなことになるかも知れません。また、「一年の計は元旦にあり」と言います。3年生は社会人となる日まで、あと3か月です。1、2年生の人は、一つ成長する、いよいよ本校の中心となっていきます。
さて、「あなたは『現在』をどう変えていきますか?」「あなたのどういう未来に繋 げていきますか?」しっかりと考え、どうぞ良い年を迎えて欲しいと思います。そして、新年1月8日には、全員がまた元気にここで始業式を迎えることができるよう、お願いして、2学期終業式の式辞とします。

平成27年度 2学期始業式・校長式辞より

2学期のスタートにあたり、3つお話をします。
まず1つ目は、「挨拶」です。私は1学期、いろいろなところで頑張っている皆さんの姿が素晴らしいと思い、本当にうれしく思いました。部活動や農業クラブ、家庭クラブ活動の成果も素晴らしいですし、実習やボランティアの取組では新聞やTVにもたくさん取り上げていただきました。また、1学期全体の欠席日数は、昨年の約半数でした。これは本当にすごいことだと思います。でも、私が一番評価したいのは、「挨拶」、「礼儀作法」、「言葉遣い」の取組です。
私は地域のいろいろな会議に出ることがありますが、その席で多くの方から「瀬戸南の生徒は本当に良い笑顔で挨拶してくれる」、「本当に気持ちの良い高校生だ」と、お褒めの言葉をいただくことが何度もありました。学校全体として評価していただいていることが、私はとてもうれしく思うのです。
校内でも、私と出会う全ての生徒が挨拶を返してくれます。でも、自分から挨拶してくれる人は約7割の人です。さらに「笑顔で挨拶」してくれる人はそのまた半分。中には、きちんと立ち止まり、深々とお辞儀をして挨拶してくれる素晴らしい人もいます。
私が皆さんに身に付けて欲しい「本当の挨拶」は、「①自分から」、「②笑顔で」、「③大きな声で」、「④相手の目を見て」、「⑤心をこめて」です。挨拶は、相手とどちらが先にできるかで全然違います。「本当の挨拶」ができる人は、何にでも自分で気づいて自分で動ける人です。それが、社会で今、一番求められている力なのです。
今月16日からは、3年生の就職試験が始まりますが、企業の方からも瀬戸南高校を高く評価していただいています。これは、皆さん方だけの評価ではなく、先輩方が本当に地道に頑張ってこられた努力、その積み重ねで多くの方々から認められた「本校の評価」であり、「本校の財産」だと思います。皆さんが普段から心がけている「挨拶」、「礼儀作法」、「言葉遣い」がその伝統なのです。3年生の皆さんは、是非とも進路実現に向けて頑張っていただきたい。また、1年生・2年生の皆さんも、学校全体でこの伝統を守ることで、3年生を応援してほしいと思います。

2つ目の話は、学校行事への取組です。
2学期は大きな学校行事がたくさんあります。今月末には、桃源祭体育の部、10月には2年生の修学旅行、11月には桃源祭文化の部、そして12月になると、シクラメン祭りがあります。高校では、学校行事は皆さん自身が工夫し、努力して作り上げるものです。だからこそ、青春時代の良き思い出となり、意義のあるものに仕上がるのだと思います。どの行事も、各クラスや3本部でしっかりとした計画を立て、協力しながら、一人一人が達成感を味わえる行事になることを期待しています。
3つ目は、90周年記念式典についてです。
いよいよ10月1日に本校「創立90周年記念式典」が挙行されます。ちょうど1ヶ月前となりました。大正15年に本校が産声をあげて、今年でちょうど90年です。
本校の始まりは、農業科の学校でスタートしました。当時この旭東地域の産業は農業が主体で、果樹や米麦、畜産など幅広い発展を続ける中で、「地域の若者に実業教育と地域への定着を」という熱い要望から生まれたのが本校です。地域の方々の注目度や期待が今でも大きいのは、そのためです。
その後、昭和59年に家政科が併設されて、今の「瀬戸南高等学校」の名称になりました。その時に生まれたのが、ここに掲げてある「校歌」であり、「創造・自律・友愛」の校訓なのです。
記念式典に向けて、皆さんにお願いがあります。90周年記念式典は、本校を見守ってくださる地域の方々や同窓生の皆さんと、共にお祝いをする式典ですが、多くの来賓の方々、参列してくださる方々に、逞しく成長した瀬戸南高校の姿を見ていただく機会でもあります。「きれいな学校を見ていただこう」、「気持ちの良い挨拶でおもてなしをしよう」、「元気良い校歌斉唱で感動してもらおう」。是非ともそういう気持ちで式典を盛り上げていただきたいと思います。
これからの1ヶ月。生徒の皆さんと私たち教職員、全員で準備をし、感動を与える素晴らしい式典に仕上げようではありませんか。

校名板・校章板    終わりに、一つ紹介します。記念事業の一つとして、この夏、同窓会から「校名板と校章板」を寄贈していただきました。皆さんも既に気づかれたと思いますが、本館第1棟の最上階に「校名板」が、事務室前の正面玄関頭上に「校章板」が設置されました。卒業生や地域の方々からも、いつでも学校の顔として、見守っていただけるものになると思います。

 

以上、皆さんへの「3つの期待とお願い」をして、2学期始業式の式辞といたします。

平成27年9月1日             校長  山 根 康 史

 

廃鶏のいのちに学び成長す

           廃鶏の

                          いのちに学び

                                                成長す

6月のある日、「廃鶏の解体実習」を見学しました。廃鶏とは、採卵期間を過ぎ役割を終えて鶏舎から出される雌鶏のことで、解体実習ではそれを食用に処理します。早朝から生物生産科の生徒たちが加工室に集合。上級生から指示を受ける1年生はやや緊張気味。「廃鶏の血抜き」の順番を待って恐る恐る鶏を差し出す1年生に、「オドオドしているとかえって鶏がかわいそうだから、しっかり持って!」と上級生。人が生きていくために物を食するということが、物の生命をいただくということにほかならないということをあらためて実感したであろう生徒たち。動物の死を目の当たりにして「命」について考え、命の尊さや重さ、食べ物や周囲の者への感謝の心について学んでいく。
実習を終えた生徒たちは「いただきます」の本当の意味を体感し、人が周囲のいろいろなものと関わり支えられて生かされていることを学びます。きっとこの「学び」を通して、鶏の飼育や解体の知識・技術だけではなく多くのことを学び、「感謝・思いやり・優しさ」といった倫理観や価値観を育み、心の在り方を広げてくれたことでしょう。

校 長   山 根 康 史

廃鶏実習廃鶏実習廃鶏実習

平成27年度 一学期始業式 校長式辞より

連日の雨で桜の花が散り、ここかしこに桜の花びらの絨毯が出来ています。農場では、モモの花も満開を迎え、本格的な春到来となりました。いよいよ今日から平成27年度が始まります。

皆さんは、本校に入学してから学年が一つ上がり、さらに一歩、社会人・大人に近づきました。ここで、皆さんが入学してきた時のことを思い出してみてください。高校に入ったら部活動を頑張ろう、実習や地域との交流活動を頑張って社会性を身に付けよう、また、資格取得に挑戦して将来の仕事や目標を見つけよう、あるいは、農業クラブや家庭クラブ、生徒会活動を頑張って自分の「人間力」を高めようなど、その時の思いは様々だったと思います。
さて、今の自分を振り返ってみて、どうでしょうか?成長している自分が見えるでしょうか?年度当初にあたり、「自己成長力」、「自己教育力」という言葉を心に留めて欲しいと思います。

本校の教育目標、目的は、「いのちと心の教育で人づくり」です。日々の授業や実習、部活動や農ク・家ク・生徒会活動、それに地域との連携による実社会での交流活動などを通して、皆さんに
① 社会人として望ましい資質や態度を身に付けてもらうこと。
② 将来の自己実現に向けて、「ビジョン」を見出してもらうこと。
③ そして将来の夢の実現、自己実現に向けて、「力」を付けてもらうこと
が、本校の目的です。皆さん自身が、「自己成長」するために、自分を高めるために、今年一年をどう過ごすか、考えてみて欲しいと思います。

さて、平成27年度、皆さんに頑張ってもらいたい具体的な目標を3つお話します。
1つ目は、「礼儀正しい生徒の育成」です。
気持ちの良い「挨拶」と、場に応じた正しい「言葉遣いや立ち振る舞い」ができる人になってほしい。そして「凡事徹底」という言葉がありますが、「掃除」で心を正せる人になってほしいと思います。
「挨拶」は自分を変えてくれます。皆さんに身に付けてもらいたいのは、気持ちの良い「本物の挨拶」ができる力です。本物の挨拶とは、「自分から」、「笑顔で」、「大きな声で」、「相手の目を見て」、「心をこめて」です。決して難しいことではありません。「本物の挨拶を身に付けてください。
次に「正しい言葉遣い」で先生方と会話してください。「言葉遣い」を正すと、心が揃います。そう、玄関で靴を揃えた時と同じ気持ちになるのです。心が揃うと、相手にきちんと気持ちが伝わります。心を揃えて人と話が出来る習慣を身に付けて欲しいと思います。
そして「掃除」。「掃除」ができない人は、社会で通用しないと言われます。皆さんは「掃除」は誰のためにしますか?私はこう考えます。「掃除」は自分以外の皆んなのためにするんです。一日のうちの、わずか15分でいい、人のために力一杯、気持ちを込めて働くのが「掃除」なのです。それも、ただするのではなく、「どうしたらきれいになるか」、「どこか汚れたところは残っていないか」、と気持ちを集中して働くのです。そうすれば、「掃除」が、本当は自分を高める時間になっていることに気付くはずです。

2つ目は、「学力の向上と進路実現」です。
まずは、落ち着いて学習できる環境を整えてください。教室の整理・整頓、ベル着、授業3ヵ条、落ち着いた雰囲気の中で、授業に集中してください。毎日の授業や実習では、真剣に、コツコツと努力を続けてください。そうすれば、必ず成果が上がります。皆さん一人一人が、素晴らしい力を持っています。それを早く、開花させて欲しいと思います。
先生方も「わかりやすい授業」、「授業力の向上」を目指して努力してくれます。皆さんが「勉強の意味」や「勉強の仕方」がわからなければ、皆さん一人一人に「学ぶということの意義」、「学び方」を教えてくれるはずです。私たちは、皆さんの学力や能力を最大限に引き出し、高いレベルの競争力を身に付け、皆さんの将来の自己実現に向け、進学や就職をサポートしていきたいと考えています。

3つ目は、「自主活動の活性化」です。
本校では、24の部や同好会が活動しています。どうか、皆さんの溢れんばかりの若い力を、部活動に注ぎ、人生で一度しかない高校生活を、豊かな人間形成の場にしてください。また、農業クラブや家庭クラブ、生徒会活動にも期待しています。本校の3本部の活動は、新聞等でも紹介されるなど、地域でも認められた素晴らしいものとなっています。
特に、平成29年10月には、農業クラブ全国大会がここ岡山県で開催されます。全国の農業高校から4,000人の生徒や関係者が集います。全国大会に向けた皆さんの頑張り、思いは必ず下級生に繋がります。よろしくお願いします。

最後に、本校は大正15年の創立から数えて、今年で「90年目の節目」を迎えました。10月1日には、その記念式典を執り行います。皆さんと共に、この素晴らしい機会を迎えられることを誇りに思い、多くの卒業生や関係者、地域の方々に成長した「瀬戸南高校」を見ていただきたい。そして次の時代に、逞しく羽ばたく、皆さん方「瀬戸南高生」を実感していただきたいと考えています。全員で力を合わせて頑張りましょう。

さあ、人生で一度きりの高校生活。失敗を恐れず、いろいろなことに挑戦してください。皆さん方が出会う全ての事、全ての経験が、将来の皆さんの大きな財産です。

以上、皆さんにとって有意義な一年となることを期待して、1学期始業式の式辞といたします。

平成27年4月8日             校長  山 根 康 史

平成27年入学式 学校長式辞

 

朝の光が日一日と優しくなり、春風心地よく、あらゆる生命の躍動する時を迎えました。
本日、平成27年度の入学式を挙行するに当たり、赤磐市総務部部長 馬場広行様をはじめ、御来賓の皆様、保護者の皆様の御列席を賜りましたことに、厚く御礼申し上げます。

ただ今入学を許可いたしました160名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。今ここに、高等学校入学という人生の重要な区切りを迎えられたことに対しまして、瀬戸南高校の教職員を代表して心からのお祝いを申し上げたいと思います。

大きな可能性に瞳を輝かせる皆さんは、厳しい高校入試に見事合格され、本日からこの伝統ある瀬戸南高等学校での生活をスタートします。皆さんは自分の意志で本校を選ばれました。これからの本校での高校生活は、かけがえのない青春時代として記憶される、人生の大切な時期となるに違いありません。皆さんが過ごすここ瀬戸南高校は、「社会で通用する大人になる、人間力を高める場所」であります。
能の大成者である世阿弥の言葉に「初心忘るべからず」があります。これは「学び始めた当時の意気込みや謙虚さを忘れず、常に高い志を持って物事に当たらねばならない」という意味です。どうか、皆さんの、今この時のやる気と情熱を3年間持ち続け、苦しい時や挫折しそうになった時には、ぜひ、今日のこの緊張感を思い出して、気持ちを立て直してください。そして、全員が「瀬戸南高校に入学して良かった。充実した高校生活が送れている。」と感じ、そして3年後には、「卒業して良かった」と言える学校を、生徒の皆さんと先生方と一緒に作っていきたいと思っています。

そこで、皆さんが高校生活を始めるに当たり、大切なことを3つお話しておきたいと思います。
一つ目は「学校は学びの場である」ということです。
授業や実習に真剣に取り組んでください。真面目にそしてコツコツと地道に努力を続けてください。本校での学習は、大きく普通教科と専門教科に分かれますが、その何れも、スタートラインは皆同じです。三年後の自分の進路を心に描きながら、取り組んで欲しいと思います。わからないところがあれば、そのままにせずに先生方に質問してください。先生の話に耳を傾け、ノートに書く一文字一文字が、確実に皆さんの学力を伸ばすはずです。また本校では、学力向上のプロジェクトチームを作って、進路実現に向けたサポートの強化を図っています。皆さんが持っている学力や能力を最大限引き出し、競争力を身につけ、高いレベルでの進学や就職を目指していきます。
二つ目は「学校は一つの社会である」ということです。
高等学校は義務教育ではないということから、一層その意味合いは高まります。私たちは皆さんに質の高いマナーやルールを求めます。本校は「社会で通用する大人になる、人間力を高める場所」であると申しました。制服をきちんと着こなして登校し、爽やかなあいさつをして一日の学校生活をスタートしてください。皆さんが見習うべき先輩が、ここ瀬戸南高校には大勢います。
三つ目は「学校は自分の将来の生き方を見出す場所である」ということです。
常に目標や夢を持ってください。一つの目標が達成したら、また次の目標をつくってください。例えば、部活で県大会に出場する。農業クラブの競技会で全国大会に行く。最優秀をとる。まずは資格に挑戦する。将来は保育士になる。手の届きそうな目標から将来の夢まで、色々あると思います。「目標なくして成長なし」です。
私たちは「将来のスペシャリストの育成」を目標の一つに掲げて教育を行っています。本校では、農業、畜産、園芸、福祉、保育といった専門教育に力を入れています。そして専門知識・技術の習得に欠かせないのが、何と言っても実習です。身体を使って技術を体得し、同時に課題研究で社会の現場と連携した実習や交流活動を通して応用的な学力を深めていきます。本校での学びにより、将来、日本の社会の根幹を担う各分野で、自己を活かせる人材として育ってくれることを期待しています。

さて、「一期一会」という言葉がありますが、皆さんが高校生活を送る3年間は、実に「千載
一遇」の巡り合わせとなります。
まず本校は、大正15年の創立から数えて今年で90年目の節目を迎えました。卒業生は一万一千名を数えました。10月1日には、その記念式典、記念行事を執り行う計画です。保護者の皆様にも何かと御協力を賜りますが、よろしくお願い申し上げます。この歴史と伝統ある瀬戸南高校で、皆さんと共に創立90周年という素晴らしい「時」を共有できることを誇りに思い、多くの卒業生や関係者、そして地域の方々に、成長を遂げた瀬戸南高校を見ていただきたい。そして次代に羽ばたかんと逞しく育つ瀬戸南校生を感じていただきたいと考えています。
来年、平成28年の夏には「全国高等学校総合体育大会」が岡山県を中心とする中国地方で開催されます。各種競技の選手としてはもちろん、農業高校の生徒として活躍する場面も多いと考えます。そして、平成29年秋には、農業クラブ全国大会がここ岡山県で開催されます。全国の農業高校から四千人の生徒や関係者が集います。その大会を企画・運営するのが、本校を含めた県内8校の農業高校です。主役は皆さんなのです。
このように、皆さんの3年間は、大きく成長するまたとない機会なのです。色々な事に積極的に挑戦していただきたいと思います。

終わりになりましたが、保護者の皆様には、これまで様々なご苦労を乗り越えられ、本日を
迎えられたことと存じます。教職員一同、お子様のご入学を心よりお喜び申し上げますとともに、お預かりいたしました、大切なお子様の成長と進路実現に向けて、力を尽くしてまいりたいと覚悟を新たにしているところでございます。
高校生は「第二の誕生」と言われる青年期。心身の変化が激しく、不安と悩みの多い時期でありますので、御不安も多々あろうかと思いますが、お子さまも、苦しみながら、時には回り道をしながら、壁を一つ一つ乗り越えて行かれます。高校生にもなるとなかなか親や教師の言う通りにはなりませんが、私たちが一番身近な大人としてのロールモデルであります。だからこそ、子どもに望む姿を、我々が子どもたちに示していかなければならないと思います。
何より大切なことは、ご家庭と学校とが、それぞれの役割を果たしながら、お子様の教育に当たることであります。どうか、学校と家庭が十分に連携し、信頼しあえるよう努めてまいる所存でありますので、本校の教育の推進に一層の御理解と御協力をお願い申し上げまして、式辞とさせていただきます。

平成27年4月8日    岡山県立瀬戸南高等学校長   山 根 康 史

卒業式 式辞 平成27年3月1日 (校長室より)

式 辞

 厳しかった冬の寒さも和らぎ、確かな春の息吹を感じる今日の佳き日、岡山県教育委員会 総括副参事 羽原敬一様、岡山県議会議員 小林健伸様をはじめ、多数の御来賓、保護者の皆様の御臨席を賜り、岡山県立瀬戸南高等学校、平成26年度卒業証書授与式が、厳粛に挙行できますことは、この上ない喜びであり、深く感謝申し上げます。
 ただ今、卒業証書を授与いたしました149名の皆さん、卒業おめでとう。          皆さんは本校所定の課程を修了され、栄えある第29期卒業生として、晴れの日を迎えられました。心からお祝いを申し上げます。
 保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。人生で最も多感で、しかも著しい成長期にあるお子様が、こうして卒業という慶びの日を迎えられましたことは、感慨もひとしおかと御推察申し上げます。また、今日まで3ヶ年にわたり、本校の教育活動のために、多大な御支援、御協力を賜りましたこと、全教職員を代表し、改めて厚くお礼を申し上げます。
 卒業生の皆さんは、平成24年4月、希望に胸をふくらませて、本校に入学して以来、「創造・自律・友愛」の校訓のもと、学業をはじめ、生徒会活動や農業クラブ・家庭クラブ活動、そして、部活動に情熱を傾けてきました。とりわけ、命と向き合い、命を育てる学習や、夏の猛暑、冬の厳しい寒さに耐えての実習を通して身につけた力は、今後の皆さんを支える大きな財産です。
 今、卒業式に臨み皆さんの脳裏には、どんな思い出が去来しているでしょうか。休み時間や部活動で交わした友との何気ない会話、授業や実習での先生方とのやりとり、友情を深め合った桃源祭体育の部、青春のエネルギーを燃やした文化の部、東京への修学旅行や伝統のシクラメン祭りなどの学校行事でしょうか。或いは、進路実現のために努力を重ねた日々でしょうか。本校での生活を通して、自分の素晴らしいところをきっと見つけてくれたものと信じています。本校での出会いと思い出は、皆さんの一生の宝物です。   
 さて、今から3年前、あの東日本大震災から丸一年が経ち、かすかに復興の足跡が聞こえ、世界一高い東京スカイツリーが完成した春、皆さんは本校での学業をスタートされ、振り返ると、日本では様々な出来事がありました。2020年夏季オリンピック・パラリンピックの東京開催決定、被災地仙台が本拠地の楽天イーグルスの日本一、同じく仙台出身の羽生弓弦選手の金メダル獲得や全米テニスでの錦織圭選手の準優勝。IPS細胞と青色発光ダイオードによる2度のノーベル賞受賞などの快挙が続き、大震災から力強く立ち上がった日本人の活躍がありました。     
 しかし、最近では、広島での土砂災害、御嶽山の噴火、スーパー台風の上陸、大寒波襲来など全国各地で大きな自然災害を経験し、自然と正面から向き合うことの大切さを実感しました。そうした中で皆さんは、3年間の高校生活を過ごし、心身ともに大きく成長されました。 
 これから新しい環境に飛び込んでいく皆さんに、今年のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」の主人公、文の兄、吉田松陰の人生を紹介します。                         
 幕末の長州に生まれた彼は、アメリカからの巨大な黒船が来航した際、弟子の金子重之輔とともに、小舟で黒船に近づき、ペリーに自分たちをアメリカに連れて行ってほしいと懇願しました。  しかし、受け入れてはもらえません。そこで24歳の彼は、鎖国を破ろうとしたと、潔く自首し、牢獄に入るのです。彼は決して生きて、そこから出てこられない無期刑を受けましたが、獄中での1年2ヶ月の間に、600冊を超える数の本を読んだそうです。どうせ牢獄から出られる見込みがないのに、読書にふける彼の姿を見て、周りの囚人たちはあざ笑いました。しかし、最後まであきらめなかった彼は、恩赦によって出獄すると、明治の日本を背負って立つことになる、多くの人材を生み出した学校「松下村塾」を開校するのです。                        
 彼は、もう一生外に出られないかもしれないという絶体絶命のピンチを迎えていても、決してあきらめず、自分に与えられた環境を受け入れ、今できる精一杯のことを行いました。そのことによって、彼は人生の扉を大きく開き、次のステップに進むことができたのです。       
 これから社会に出て行く皆さん。皆さんの前途には、明るいことばかりでなく、困難が立ちはだかることも少なくないでしょう。そんな時、決してあきらめないこと、その時に置かれている境遇で何をすべきかを考え、精一杯の努力をし続けてください。そうすれば必ず、あなた方を支えてくれる人、応援してくれる人に巡り会え、道が開けるはずです。そうして、自ら切り開いた道にキラリと輝く花を咲かせてください。
 いよいよ本校を巣立つ時がきました。149名の卒業生一人ひとりの限りない前途に、幸多いことを心よりお祈りし、式辞といたします。
                     平成27年3月1日
                     岡山県立瀬戸南高等学校長
                    安 井  盛
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平成26年度 3学期始業式式辞(校長室より) 平成27年1月8日(木)

新年、明けましておめでとうございます。

昔から、「一年の計は元旦にあり」と言われますが、みなさんは、新年を迎えるに当たり、どんな目標を立てたでしょうか。
私自身は、一年間に読む本の数を目標の一つにしました。おととしは、映画化もされた、百田直樹の「永遠のゼロ」など20冊ほど読みましたが、去年はわずか5~6冊ほどしか読めませんでした。今年は「月に1冊のペースで、12冊以上は読むこと」を目標にしました。
みなさんも、例えば「勉強を頑張る」とか「部活を頑張る」といった抽象的な目標を立てるより、できるだけ成果がはっきりと現れる具体的な目標を立ててほしいと思います。                                   例えば「室内園芸装飾の資格を取る」とか「部活で中国大会に出場する」とか「鑑定競技で、農クの全国大会・群馬大会に出場する」など、自分が成長できる目安になる目標を立て、必ず達成するという信念をもって、継続して取り組んでもらいたいと思います。
さて、1年生のみなさんは、高校生活にも慣れた頃だと思いますが、車の運転と同じで、免許を取って少し慣れた頃に、一番交通事故が多いとよく言われます。学校生活に慣れた今、さらに上を目指して努力する人と、逆に慣れたことで怠ける人と2通りに分かれます。どちらの人になるかで、近い将来、大きな実力差になってくるので注意をしてください。
2年生のみなさんは、あと半年で自分の将来の進路を決定する時期が来ます。

今の時代、仕事の定年は65歳が当たり前になっています。おそらくみなさんが大人になる頃は、定年が70歳になっていると思います。そうなると、高校を卒業してすぐ就職するにしても、専門学校や短大、大学に進学したとしても、この先、50年という非常に長い期間働くことが、毎日の生活の中心になります。
その50年間の仕事を何にするかを、この半年で決めることになります。

自分に合う、納得した仕事をして50年を過ごすか、そうでない仕事を50年することになるかは、この半年が勝負です。進路決定までしっかり考え、悩み、周りに相談しながら、そして勉強や部活動、資格取得など、高校生の今しかできないことに精一杯取り組み、職業人として納得した50年間が過ごせる進路を見つけてください。
3年生のみなさんは、あと3ヶ月足らずで社会人になります。

近い将来、社会人として、また正社員として社会に出て働くみなさんに、10年前に出版された本「これだけできれば、仕事は絶対うまくいく。仕事のルール101」の中に書かれている「これは」と思う仕事のルールを一つ紹介します。
それは「どんなときでも、嫌な顔はしない。」ということ。現実の仕事は、自分のペースで、やっていればいいというものではありません。自分が仕事をしている時、上司から突然、別の仕事を頼まれることもよくあります。その時、ちょっとした嫌な顔でも、上司はあなたの表情をよく見ています。その瞬間、今後仕事を頼むことが出来る新入社員か、そうでない新入社員であるかが決まります。
これに似たことで、ノートルダム清心学園理事長の渡辺和子先生が書かれた本の中に、「不機嫌は環境破壊」という表現が出てきます。「不機嫌な顔つきは、人の心をむしばむ立派な環境破壊である。だから、どんなことがあっても、笑顔で生きることが一番である。」と話されています。

最後になりましたが、今年の干支は羊です。羊は群れをなして行動するため、家族の安泰や平和をもたらす縁起のいい動物だといわれています。

みなさんが、心身共に健康で、縁起の良い年になることを願って、新年の挨拶、並びに3学期始業式の式辞といたします。

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H26年度 2学期終業式 平成26年12月24日(水)

おはようございます。
先生が全校揃ったみんなの前で話ができる機会は、入学式や卒業式を含めて、年間8回あります。今日はその5回目になります。2学期の終わりに当たり、何を話そうかと考えた時、やはり、9月6日に16才10ヶ月という若さで亡くなった、生物生産科2年生の那須葵君の事しかないと思いました。
那須君が亡くなって、今日で109日目になります。振り返ると、通夜・葬儀を終えた9月10日には、御両親と弟さん、そしておじいさんの4人をお招きして、この体育館で追悼式を行いました。追悼式が終わったとき、お父さんが、みんなに向かって「ありがとうございました」とお礼を言われたあの声、通夜の時から泣き続けておられたお母さんのお顔は、今でも忘れることはできません。
式の後、本館の1階から2階に上がる途中に掲示してある、那須君が詠んだ『庭の花 ながめて和む 祖母の顔』という川柳を見ていただき、校長室で那須君の昔話を聞かせてもらいました。その後、帰られる御家族を、教職員30人ほどでお見送りをさせていただきました。
その時、“あっ”と思う光景を目にしました。それは、那須君の遺影を抱いた御家族が、校門の横に止めていた車に乗ろうとされた時、グランドで体育の授業していたみんなが、活動を止めて、御家族の方に正対し、深々と頭を下げていた光景です。先生は、「本当に、人の気持ちがわかる、心のやさしい、素直な生徒達だ」と思いました。
那須君が亡くなった日から、クラスでは、毎朝欠かすことなく黙祷をして、心を落ち着かせてから朝のHRを始めているそうです。また、体育祭には、グランド全部が見渡せる、本部席の机の上に那須君の写真が置かれ、文化祭では、2Aのみんなとともに那須君の写真もステージに上がっていました。クラスの代表がお墓参りに行ったり、修学旅行や文化祭の写真をボードに貼って、御仏壇に持って行って、那須君に見てもらったりしたと、担任の森年先生から聞いています。
我が子がどんな状況であれ、自分より先に逝くということの無念さ、辛さは一生消えるものではないと、先生自身、一教師として、また、人の子の親として痛切に感じます。だからこそ、みんなのこうした行動は、那須君自身が喜んでくれているのはもちろん、それ以上に御家族のお気持ちが、どんなにか慰められているものと思います。
さて、2学期はいろいろな行事がありました。とりわけ、3年生にとっては、自分の将来の進路を決める大事な時期でもありました。今も進路決定に向けて、努力を続けている人がいます。そして、3学期は、一年のまとめの学期として、まだまだいろいろな学習や行事が待っています。那須君がやりたくても、もうできない勉強もスポーツもここにいる我々にはできます。
我々にとって一番大切なのは、やはり“命”です。人生、決して良いことばかりではありません。しかし、いかなることが起こっても、今、“命”あることに感謝し、生き抜くことが、命を授けられた者の使命です。
最後になりましたが、あと一週間もすれば、2015年という新しい年を迎えます。 この冬休み、健康に気を付けるとともに、交通事故やトラブルに巻き込まれることがないよう、細心の注意を払ってください。みんなが明るい新年を迎えられることを願って、2学期終業式の式辞といたします。

①校長式辞②校長式辞

H26年度 三本部役員認証式 平成26年12月24日(水)

みなさん、おはようございます。
平成26年度は、まだ3学期を残していますが、今をもって3本部役員の仕事が、新役員へと引き継がれました。
旧役員の皆さんは、1年間たいへんお疲れさまでした。
役員をしてみて、大変なことの方が多かったのではないかと思いますが、その反面、自分も成長でき、新しい仲間もでき、充実感や達成感を味わえた人も多かったと思います。
この貴重な経験を、これからの人生や、上の学年で役立ててください。
新役員の皆さん、これからの1年間、瀬戸南高校を、さらにレベルアップするように、リーダーシップをとってください。
新役員にお願いしたいことは、1つ目は、今年度行った行事、例えば、桃源祭や、農ク、家クの行事を振り返り、まず役員で検討し、改善点を探して、そして来年度の行事を、さらに進化させてください。
2つ目は、瀬戸南高校のために良いと思った活動があれば、失敗を恐れず、リーダーシップを発揮して、実行に移してください。
以上2点をお願いして、認証式のあいさつとします。

認証式①認証式②認証式③

認証式④認証式⑤認証式⑥認証式⑦

 

 

認証式⑧

H26年度 2学期末表彰式 平成26年12月24日(水)

2学期終業式に先立って表彰式を行いました。2学期に部活動や農業クラブ、家庭クラブなど、いろいろな分野で活躍し、良い成績を修めた51名の生徒に表彰状を渡し、全校生徒に披露することができました。年々表彰者数も増え、学校全体に活気が出てきているように感じます。よく頑張りました。

1表彰式2表彰式3表彰式7表彰式

 

 

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室内園芸装飾『金・銀』受賞  (校長室より)  平成26年12月10日(水)

H26年度、室内園芸装飾技能検定において、本校の2名が見事『金賞・銀賞』を獲得しました。1時間の制限時間内で、決められた観葉植物、今回はアレカヤシ、ワーネッキー、ホンコンカポック、ベゴニア、グズマニア、ニチニチソウ、ポトスの7種類を使い、楽園づくりをイメージしながら所定の場所に各植物を配置していく内容の技能検定です。
金賞を受賞したのは、園芸科学科2年の松下将太君です。「検定の最初は緊張していましたが、日々の練習によって自分が得意な土台づくりが速くできるようになり、平常心で取り組めたことが、今回の金賞受賞につながったと思います。」と話していました。
銀賞を受賞したのは、同じく園芸科学科2年の上岡瑞希さんです。「放課後に練習を重ね、時間を計ることによって、底面のクラフト紙を見えないように水苔で隠す作業に時間がかかりすぎていたことが分かり、それを克服したことが銀賞につながりました。」と話していました。

おめでとう。また、次の目標を設定して頑張ってください。

① ② ③ ④

イラストコンテストで吉備国際大学・学長賞(校長室より)平成26年11月19日(水)

 第4回吉備国際大学アニメーション文化部「高校生イラストコンテスト」の手描き部門において、本校園芸科学科1年小山唯さんの作品が、70作品中第2位となり、見事、吉備国際大学・学長賞を受賞しました。副賞として、5,000円分の図書券が贈られました。小山さんの作品には、ハロウィーンの楽しさが表現されています。来年度は総長賞(第1位)を目指して応募したいとのことでした。・・・受賞おめでとう。012 013 014  

磯本先生、桜が丘中学校でいつも以上に張り切って授業!?(校長室より)平成26年10月16日(木)

10月15日(水)、本校の数学科、磯本教諭が赤磐市立桜ヶ丘中学校の3年生3クラスで出前授業を行いました。内容は「確率」。西山校長先生と共に授業を参観しました。中学校での初めての授業のせいか、本校での授業中には見せない緊張した表情も伺えました。しかし、途中から時折ギャグ、ダジャレ?らしき発言も出始め、少し早口で切れ味のある「磯本節」での授業が進んでいきました。最後の5分間は、本校制作のビデオによって瀬戸南高校の学科を中学生に紹介する時間もいただけました。
また、授業には中学校の数学科の先生お2人も入ってしっかりとサポートしていただき、たいへん感謝をしております。

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