校長通信(式辞他)

令和5年度3学期始業式 式辞(令和6年1月9日)

皆さんおはようございます。

今日から3学期が始まります。

私たち教職員にとっては皆さんが、この始業式に元気に出席してくれていること。それが何より、大切でうれしいことです。

まずは3学期の始業式にあたり、この度の能登半島地震、また関連する事故等でお亡くなりになられた方へのご冥福をお祈りするとともに、被災された多くの皆様にお見舞いを申し上げます。

さて、私事で恐縮ですが、今からちょうど29年前の平成7年。私は夫と1歳3か月になる息子と3人で、岡山市西大寺地区にある教職員住宅で暮らしていました。1月17日の早朝5時台です。「がた、がた、がた」という大きな音で目が覚めました。と同時に、部屋は大きく揺れ、落ちてきそうな蛍光灯、倒れてきそうなタンスの恐怖から、横で眠っている子どもを守るために、とっさに子どもの上に覆い被さりました。1分くらい激しい揺れが続いたでしょうか。何とか揺れも収まり、室内を確認しましたが大きな被害もなく、ほっと胸をなでおろしました。その後、テレビを付けましたが、当時は今とは違い、すぐにどこで地震が起こったかは全く分かりませんでした。いつもの朝の支度を終え、子どもを保育園に預け、出勤しました。

2時間目の授業が済み、職員室に戻ると同僚の先生から「実家は大丈夫?神戸がすごいことになっているよ。」見慣れた街の大きなビルが次々横倒し、家が崩れ、火災が起こっている・・・。昼頃見たテレビの画面には、上空のヘリコプターから撮影された、阪神高速道路の高架橋が数百メートルにも渡って倒れている様子が映し出され、神戸市を中心に大地震が発生し、大きな被害となっていることを、アナウンサーが何度も繰り返し伝えていました。

私は、目を疑いました。なぜなら、倒壊した高速道路がある神戸市東灘区に私の生まれ育った実家があり、そこには、祖父、両親、弟、妹の5人が暮らしているからです。私はすぐ実家に電話をしました。受話器からは「ツー。ツー」と話し中の音が聞こえてきました。時間をおいて再び、電話をしました。しかし、聞こえてくるのは、「ツー、ツー」という話中の音でした。それから何度電話をしても同じ音でした。当時は携帯電話やインターネットもなく、連絡を取る手段がありません。おかしい・・・。不安ばかりが大きくなりました。夜9時ごろになり、「車で神戸まで探しに行けないか」などと夫と話していた時に、家の電話が鳴りました。かけてきたのは、私の父親でした。祖父が、けがを負って病院で手当を受けたものの、家族全員が無事であること。被害が少なかった神戸市北区の親戚が探しにきてくれて、その家に全員で避難できたこと。自宅は全壊し、妹は半日近く倒れた自宅の中に生き埋めになったが、奇跡的に救出されたこと。親しかった近所の方が、倒壊した建物の下敷きになり、亡くなられたこと。父親は状況を説明してくれました。

家族が無事であったことは、私にとって何よりの朗報でした。しかし、祖父や両親、私たちきょうだいにとって、たくさんの思い出が詰まった自宅も、自分の部屋も、思い出の品々も、友達と遊んだ懐かしい街並みも・・・。なにもかも地震で失ってしまいました。阪神淡路大震災は最大震度7、岡山市は震度4でした。

生き埋めになって助かった妹ですが、冬なので朝寒い中、ストーブを付け、お湯を沸かしているときに震度7の地震が起こり、とっさに食卓の机の下に潜るのが精一杯だったそうです。幸い机が頑丈だったことと、地震のショックでガスの火が消えたので火災にならなかったこと、家族と地域の消防団の人があきらめずに探してくれたことで命を落とさずに済みました。

あれから29年が経ちました。神戸の街並みは何事もなかったように整備されています。震災後、大阪で避難生活を送ったのちに、なんとか自宅を再建した両親は、今は落ち着いた生活を取り戻し、私たち家族に会うと、笑顔で話し、時に元気づけ、励ましてくれます。

どんなに苦しいことがあっても、乗り越えられないような悲しいことがあっても、必ず夜は明け、朝が来ます。私たちにできることは、今の一瞬一瞬を、今日の一日一日を精一杯生きること。家族の命以外の、多くの大切なものを失ってしまった両親が私に教えてくれました。

2学期の終業式で、「新しい年を迎えるに当たって、自分だけの1文字を決め、その目標に向かって進んでいく1年にしてほしい」という話をしました。また、これまでも、本校での学びの中で、「『いのち』と『心』の大切さが分かる人になってほしい」と皆さんに伝えてきました。

震災はいつ、どこで起こるか分かりません。今回、被災された方の悲しみや苦しみに心を寄せ、皆さん自身が、自分の目標に向けて、今の一瞬一瞬を、今日の一日一日を大切に、精一杯歩んでください。

皆さんのさらなる成長に期待して、3学期始業式の式辞といたします。

令和5年度2学期終業式 式辞(令和5年12月22日)

皆さんおはようございます。

令和5年も今日を入れてあと10日となりました。秋は「実りの秋」と言われます。夏の暑さに負けず苦労を重ねて育てた作物が立派な実をつけ、私たちに大きな喜びを与えてくれる季節を表します。学校においても2学期は、大きな成果を生み出す時でもあります。

始業式で、「体育祭や桃源祭の成功に向け、やらされるのではなく、自分の意思で取り組んで欲しい。『エンジョイ体育祭・桃源祭』、2学期が皆さんの大きな成長の時となるよう願っている」というお話をしました。4年ぶりに、ほぼ通常通りに行われた体育祭・桃源祭は、本当に素晴らしいものでした。生徒会の皆さんをはじめとして、生徒の皆さん全員が、自分たちで考え、自分たちの学校行事として取り組んでくれました。本校にとっても、素晴らしい成果を出せた体育祭・桃源祭でした。皆さんの努力と行動力に心から感謝します。

学校行事だけではありません。先ほどは上位大会のみでしたが、生徒の皆さんが表彰披露をしてくれたように、今年も多くの大会やコンテスト、部活動や農業クラブ、家庭クラブの各活動において、輝かしい実績を上げることができました。また、川柳などのように、個人の取組でも素晴らしい成果がありました。そして3年生の皆さんは、就職、進学という自分の将来を決める大切な試験で、自分を磨き、ベストを尽くして取り組んだ様子がしっかり伝わってきました。2学期は瀬戸南高校にとっても、素晴らしい成果があった学期になりました

さて、一年を締めくくる12月には、さまざまな賞があります。その中には、言葉に関する賞もあります。皆さんは、「新語・流行語大賞」という賞を知っていますか?これは、日本で一年間に話題となった新語・流行語を選び、その言葉に関わった個人・団体などを表彰する賞で、1984年から毎年行われています。今年の年間大賞は、プロ野球日本シリーズで1985年以来38年ぶり2度目の日本一となった阪神タイガースのチームスローガン「アレ(A.R.E)」でした。また、賞ではありませんが、一年の世相を表す「今年の漢字」も公表されています。今年は、「税」に決まりました。

本校は川柳への取組をはじめとして、言葉の教育をとても大切にしています。言葉は、時に人を勇気づけ、励まし、成長させてくれる素晴らしい力を持っています。私は新しい年の瀬戸南高校を、「挑」(いどむ)の1文字で表したいと思います。「挑」には、「ある対象に向かっていく」という意味があります。本校で学ぶ皆さんが何事にも前向きに挑戦し、自分の力で乗り越えていってほしい。そんな思いを込めて、この言葉を選びました。皆さんは来年一年、どのような目標を立てますか。新しい年を迎えるにあたって、自分だけの1文字を決め、その目標に向かって進んでいける一年にしてください。

結びに、3学期の始業式には、皆さん全員が元気な笑顔で登校してくれることを願い、2学期終業式の式辞といたします。

令和5年度2学期始業式 式辞(令和5年9月1日)

皆さん おはようございます。今日から2学期がスタートします。今年は特に暑さが厳しい夏休みでしたが、皆さんは充実した時間を過ごすことができたでしょうか。私たち教職員にとっては、生徒の皆さんが、始業式に元気に出席してくれていること。それが何より、大切でうれしいことです。

さて、この夏の高校野球甲子園大会の決勝戦で、仙台育英高校と慶応義塾高校の試合を見た人も多かったと思います。多くの人々を魅了するすばらしい試合でした。決勝戦を戦った両校には、不思議なつながりが多くありました。

まず、ユニフォームです。両校のユニフォームがとても似ている。そう思った人は多いのではないでしょうか。報道などによると、仙台育英の加藤雄彦理事長が中・高・大と慶応出身で、慶応の中等部時代は野球部に所属していたそうです。1985年ごろ、仙台育英高校のユニフォームを変更する際に、慶応義塾体育会に直談判し、快諾を得て、理事長自身が愛着のある慶応デザインに変えたとのことです。

次に、両校は今年3月の選抜高校野球大会の2回戦で対戦しています。その時は、仙台育英高校が慶応義塾高校を延長10回タイブレークの末、2対1で破っており、今回、甲子園では二度目の対決となっていました。

また、夏の大会で、両校が決勝戦に進むまで、インタビューや報道で、両校のチームカラーや監督の指導方針にもたくさんの共通点があることが伝えられました。

慶応義塾高校は、「エンジョイベースボール」をチームスローガンに掲げていました。「エンジョイベースボール」とは、その時を楽しむのではなく、チームが勝つために、チームの弱点を克服するためには何をすればよいのか、監督やコーチに指示されてやるのではなく、選手自身が考え、行動に移し、高い次元で野球に打ち込み、それを楽しむ、ということが伝えられていました。具体的には、選抜大会での仙台育英高校戦での敗北を受けて、選手自身で、甲子園で勝ち抜くためには、「打撃力の強化に取り組む」というチーム目標を決め、自分たちで練習メニュー、試合の中での狙い球などを決め、実践してきたとのことです。

仙台育英高校も、日々の練習メニューを選手自身が考えることが多かったということです。試合に勝つために、チームが取り組むべきこと、克服すべきこと、それらを選手自身が見つけ出し、練習を通して克服していく。そんな取組を繰り返したそうです。

やらされるのではなく、自分たちがやる。グループではなく共通の目標を持ったチームとして、選手全員がその共通の目標を達成するために、意見や知恵を出し合い、ともに取り組んで行く。このように、両チームの選手からは、自分たちの意思で野球をし、選手自身がより高見を目指して野球に取り組む、「エンジョイベースボール」の姿が伝わってきました。

これは、甲子園で優勝を争うようなチームの選手だから、自分たちで試合を楽しめたのでしょうか。私はそんなことはないと思います。

2学期は、体育祭、そして文化祭である桃源祭といった本校にとってもビックイベントが開催されます。皆さん一人ひとりが、何をすればよいのか、どのようなことに取り組めばよいのか、しっかり考え、体育祭や桃源祭の成功に向け、やらされるのではなく、自分の意思で取り組んで欲しいと思います。

クラス内が一つのチームとしてまとまり、皆さん一人ひとりが「自分がやる」という意思を持って取り組んだとき、瀬戸南高校の体育祭、桃源祭はすばらしい行事として成功すると考えます。その取組は、同じ高校生として、慶應義塾高校や仙台育英高校の生徒の活躍に匹敵するすばらしい活動になると思います。

エンジョイ体育祭・桃源祭。その取組を通して、2学期が皆さんの大きな成長の時となることを願い、始業式の式辞とします。

令和5年度1学期終業式 式辞(令和5年7月19日)

皆さん、おはようございます。

この1学期、生徒の皆さんはそれぞれ本当によく頑張ったと思います。最初に、その中でも成果を残した生徒の皆さんの紹介をします。

まず、全校あげて取り組んでいる川柳委員会の取組では、国の行政機関である総務省の令和5年度「統計の日」の標語で、生物生産科3年山田くんが、10,000点以上の応募作品の中で佳作となりました。これは高校生の部で全国1位、全体では全国2位に入選です。

専門学習においては、農業クラブ県大会では、フラワーアレンジメント競技は、園芸科学科3年新居さんが優秀賞、プロジェクト発表で、園芸科学科3年吉永さん、松石さん、中野さんが優秀賞、家畜審査競技(乳牛の部)は団体で優秀賞を受賞しました。また、生物生産科飼育類型が、岡山県卵質改善共励会の奨励賞を受賞しました。「高校生介護技術コンテスト」の県大会において、生活デザイン科3年板野さん、胡家さん、福吉さんのチームが優秀賞を受賞、岡山大学フードロスレシピコンテストで、生活デザイン科3年赤木さん、駒坂さんが優秀賞を受賞しました。

部活動においては、ホッケー部女子が中国大会に出場しました。ソフトテニス部では、園芸科学科2年川﨑・塩見くんペアが、ソフトテニス選手権大会旭東地区予選で優勝しました。また、カヌー競技で生活デザイン科1年山根さんが、8月に山形県で行われるインターハイに岡山県代表として出場されます。がんばってきてください。

今、名前を呼び上げることはできませんでしたが、皆さんひとり一人の力で瀬戸南高校は活気にあふれ、地域から愛されるすばらしい学校になっていると思います。皆さんの活躍を、本当に心強く思っていますので、この夏休み中もそれぞれの活動でしっかりと活躍してほしいと思います。

さて、あらためて皆さんにとって、この1学期はどうだったでしょうか。充実していたでしょうか。5月には、新型コロナウイルス感染症が5類対応へと変わりました。それにより、皆さんの学校生活も、このように全校生徒が集まっての体育館での集会など、これまで、多くの制約を受けていたことを、コロナ禍前の日常の形に戻すことができています。

社会生活においても、マスク着用の自由化、様々なスポーツイベントでの入場規制の廃止や、声出し応援の解禁、飲食店での感染症対策の緩和、海外からの旅行者の受け入れ制限の緩和など、多くのことがコロナ禍前の日常に戻りつつあります。

その中で、インバウンドとよばれる日本を訪れる外国人旅行者の数は、新型コロナウイルス感染症による、日本への入国制限があった3年前には、わずか411万人でしたが、今年の4月末には入国制限が緩和され、年間で2000万人を超える外国人旅行者が日本を訪れると予想されています。観光においてもようやく、コロナ禍前の日常が戻りつつあると言えます。現在も、たくさんの外国人旅行者が日本を訪れていますが、日本のどのようなところに魅力を感じていると思いますか。

四季折々の美しい風景や豊かな自然、神社・仏閣などの歴史的な建造物や町並み、お祭りなどの伝統的な文化など、日本には多くの魅力があります。中でも、日本の食は、多くの外国人旅行者とって、欠かすことのできない魅力になっています。寿司や天ぷら、会席料理といった伝統的な和食はもちろん、ラーメンやうどん、カレーライスやお好み焼きといった、私たちが日常食べている、国民食と呼ばれる料理も高い人気を誇っています。

このように、外国人旅行者からも高い評価を受け、日本を代表する魅力になっている食文化を支えているのは、まぎれもなく、高品質で美しく、高い安全性をもち、さらに味もよい「米」や「野菜」「果物」、牛肉などの「食肉」、世界でもまれな生で食べられる「卵」といった、最高水準の食材の存在です。

加えて、東京オリンピックの開催を機に、広く理解された「おもてなし」に代表される、親切かつ丁寧で、お客様や相手の立場に立ったきめ細やかな、笑顔あふれる日本ならではの、「接遇マナー」や「おもてなしの心」は、欠かせない存在です。

日本の世界に誇れる食材は、農業学科の皆さんが農業に関する様々な学びの中で、実際に栽培し、育てているものです。接遇マナーやおもてなしの心、調理の技術は、生活デザイン科の皆さんが家庭科に関する様々な学びの中で身につけている力に他なりません。瀬戸南高校での皆さんの学びは、これからの日本の食文化や観光を支える上で、欠かすことのできない力なのです。あらためて、本校の学びや活動に自信と誇りを持ってほしいと思います。そして、2学期からのさらなる飛躍のために、ひとり一人が充実した夏休みを過ごして下さい。

2学期の始業式には、一回り成長した姿を見せてくれることを期待して、1学期終業式の式辞といたします。

令和5年度入学式 式辞(令和5年4月11日)

 ここ瀬戸の地にも、あたたかな陽光が溢れ、あらゆる「いのち」が躍動する春を迎えました。

 本日、ここに、140名の新入生を迎え、御来賓の岡山県議会議員 小倉 博 様、保護者の皆様に御列席いただき、入学式を挙行できますことは、我々、教職員にとりましても、この上ない喜びであります。

ただ今、入学を許可いたしました新入生の皆さん、御入学おめでとうございます。

皆さんは本日より、創立98年の伝統を誇る瀬戸南高校の生徒として、新たな第一歩を踏み出されました。皆さんの思いは、身にまとった新しい制服とともに、これから始まる高校生活への夢と希望でいっぱいのことと思います。

皆さんの高校生活がすばらしいものとなることを願い、本校での3年間で身に付けてほしい、3つの力についてお話しいたします。

まず、1つ目は、高校に入学したことを機会に、「挨拶ができる力」を身に付けてください。挨拶は、親しい人でも、初めて会った人でも、その人との距離を縮め、笑顔にしてくれる魔法の言葉です。また、挨拶をするということは、相手の存在を認めることにつながります。最初は勇気がいるかもしれませんが、恥ずかしい気持ちや照れくさい気持ちに負けず、堂々と笑顔で挨拶ができる人になってください。

2つ目に、「『いのち』や『心』の大切さを理解し、それを守れる力」を身に付けてください。瀬戸南高校は、農業と家庭の専門高校です。さまざまな動物や植物を育て、「いのち」をいただき、人のために役立てることの大切さや、保育・福祉など、人と関わり、人々の「心」と体の健康、「いのち」の大切さについて、学んでいきます。何よりも大切なもの、それが「いのち」であり、大切にされなければならないものが、人の「心」です。「いのちと心の教育で人づくり」を学校教育目標に掲げる本校で学ぶことで、「いのち」や「心」の大切さがわかる人になってください。

3つ目に、「何事にも前向きに挑戦し、努力を続ける力」を身に付けてください。本校では共通教科の他に、様々な専門科目があり、多くの科目は実習をしながら知識と技術を身に付けていきます。また授業以外にも、学校行事や部活動、生徒会活動や農業クラブ・家庭クラブ活動、地域の方と連携した活動など、皆さんの成長を後押しする学びがたくさんあります。常に好奇心を持って、いろいろな活動に挑戦し、努力することで自分の成長につなげてください。成功だけでなく、失敗も大いに経験してください。失敗したら、やり直せばいいし、諦めないうちは失敗ではありません。いろいろな失敗経験を積み重ねて得たものこそが、将来皆さんに力を与えてくれる“人生の宝物”となります。今日からここ瀬戸南高校で、自分の可能性に挑戦し、努力し続ける人になってください。

最後になりましたが、保護者の皆様に一言御挨拶申し上げます。本日はお子様の御入学、誠におめでとうございます。高校の3年間は、これからの人生の方向を決定する大切な時期でありますが、心と体の変化が激しく、不安と悩みの多い時期でもあります。御不安も多々あろうかと思いますが、お子様は、苦しみながら、時には回り道をしながら、壁を一つ一つ乗り越えて成長していきます。そのために、私たち教職員も精一杯、お子様をサポートし、この3年間、お子様と共に歩みたいという思いを新たにしております。

そして、何より大切なことは、御家庭と学校とが、お互い補い合いながら、お子様の教育に当たることだと考えております。学校と家庭が十分に連携し、信頼しあえるよう努めてまいりますので、本校の教育方針に対する御理解と御協力をいただきますようお願い申し上げます。

結びに、新入生の皆さんが3年生となる令和7年度に、瀬戸南高校は創立百周年を迎えます。伝統ある本校で、皆さんが喜びと感動に満ちた、有意義な高校生活を送られることを心から願い、式辞とさせていただきます。

令和5年度1学期始業式 式辞(令和5年4月10日)

おはようございます。今日から令和5年度が始まります。

3年生の皆さんは進路目標を実現する大切な学年として、2年生の皆さんは学校の中心を担っていく学年として、気持ちを新たに、今日の日を迎えたことと思います。明日は、皆さんの後輩となる、新入生が入学してきます。憧れの先輩として、一人ひとりが自覚を持ち、後輩の手本となるよう、行動してほしいと思います。

さて、皆さんは、野口 英世を知っていますか。小学校などの図書館にある伝記の主人公として読んだ人もいるのではないでしょうか。あるいは、千円札の肖像画で見た人もいると思います。

野口英世は、大正から昭和初期にかけて、医師として、細菌学者として、世界的な研究や発見をし、晩年はアフリカで黄熱病の研究に取り組み、自らも黄熱病にかかり命を落としています。その功績は大変大きく、世界的な発見もあり、ノーベル賞候補としても推薦されました。

彼の幼いころの名前は「清作」といい、明治9年に福島県猪苗代町で生まれています。1歳の時、いろり端に落ち、左手に大やけどを負い、それがもとで、あだ名をつけられ、いじめにもあいました。また、家庭も大変貧しく、非常に苦しい幼少期を過ごしたようです。そのような中で、母から学問で身を立てるよう諭され、大変努力したと言われています。

彼が一生懸命努力し、学業に取り組む姿をみて、同級生や先生から寄付が寄せられ、そのお金で左手の手術を受け、不自由ながらも左手の指が使えるようになりました。この手術の成功に感激したことがきっかけで、医師を目指すようになったといわれています。

その後、高等小学校を優秀な成績で卒業し、17歳の時、知り合いの医院で書生として働きながら、3年半にわたって医学の基礎を学びました。そして、20歳の時、友人から大金を借りて東京にいき、医師免許を取得するために必要な、医術開業試験の前期試験(筆記試験)に合格しました。しかし、飲酒や遊びのために、わずか2か月で借りた資金を使い果たし、下宿からの立ち退きを迫られています。

その後、自分を手術してくれた医師の友人の助けを借りながら、医術開業試験の後期試験にも合格し、21歳の時、医師としての資格を得ます。

22歳のとき、坪内逍遥の流行小説「当世書生気質」を読み、言葉巧みに借金を重ねながら、自堕落な生活を送る登場人物の「野々口精作」が自分の名前によく似ていて、また自分自身も借金を繰り返して飲酒や遊びにのめり込むなどの悪い癖があったことから強い衝撃を受け、清作から英世に改名を決意したといわれています。

また、医師の資格をとったものの、大学を卒業していなかったため、野口英世の医師としての評価は低く、働く場所も制限されました。それもあり、細菌学の研究者の道を選んだとも言われています。

23歳の時、横浜検疫所で勤務していた時の働きが認められ、高い給料を得ますが、すべて遊びで使い果たし、知り合いにお金を借りて中国でのペスト対策の調査に出かけています。また、24歳の時に婚約し、その婚約者の持参金を渡航費に当て、アメリカへ渡りました。そして、ペンシルベニア大学医学部での助手の職を得て、蛇毒の研究に取り組みます。ですが、この女性と結婚することはなく、後に婚約を破棄しています。

アメリカでの研究も、当初は毒蛇の飼育係という、およそ研究者と思えない仕事に一生懸命に取り組み、のちに、研究に携わることを許されています。

このアメリカでの研究を開始して以降、毒蛇の血清の研究、梅毒病原体の発見、小児麻痺病原体や狂犬病病原体の研究、黄熱病の研究と、細菌学者として、多くの研究を行い、偉大な業績を残しています。

野口英世の生涯を見てみると、自分の弱さに負け、周りに迷惑をかけ、挫折を繰り返していたことが分かります。しかし、そのたびに、新たにチャレンジし、努力をし、やり直していることが分かります。

私たちは弱い部分を持っています。目標を立てても、途中で投げ出してしまうこともあります。でも、いつからやり直しても遅いと言うことはありません。何度失敗してからやり直しても遅くない、ということを野口英世は教えてくれています。

彼が言った言葉に「変えられるものが二つある。それは自分と未来だ。」というものがあります。皆さんも千円札を見たとき、今からでいい、いつでもいい。気がついたときから新たにやり直し、チャレンジすればいいんだ。そう思ってください。

最後に、まもなくコロナが5類となります。今までできなかったことも、できるようになってきます。今までしたことがないけどチャレンジしてみたいことも、いろいろ出てくると思います。知恵を絞り、工夫をし、皆さんが主役の瀬戸南高校を先生方と一緒に創っていきましょう。

令和5年度が瀬戸南高校の進化の年になることを願い、1学期始業式の式辞といたします。

令和4年度3学期終業式 式辞(令和5年3月20日)

おはようございます。今年度はほとんどがオンラインでの式だったので、このように体育館に集まって終業式ができることを、うれしく思います。

まず始めに、3学期の生徒の皆さんの活躍を2つ紹介します。

まず、1月に兵庫県姫路市で行われた「アグリテック甲子園」で全国から予選審査を通過した 10校の出場校の中で、生物生産科1年生の岡村くん、田中さん、橋本さんの「瀬戸南お米プロジェクト班チーム」が見事、全国第2位の優秀賞を受賞しました。次に、部活動においては、Uー18ホッケー西地区日本代表候補に園芸科学科2年 三宅 心くんと生活デザイン科2年 小山愛梨さんが選ばれました。いずれも大変名誉なことです。おめでとうございます。

さて、今月開催されている野球のワールドベースボールクラシック大会で、日本代表選手の活躍はすばらしく、特に大谷翔平選手の活躍は目を見張るものがあります。世界最高レベルのプレーはもとより、明るくさわやかで、チームメイトやファンを大切にする人柄にも、多くの人が引きつけられています。私もその一人です。

大谷選手の投打に渡る高いレベルのプレーは、日本だけでなく、アメリカでも多くのファンを熱狂させ、感動を与えてくれています。その大谷選手ですが、彼は高校1年生の時、「高校卒業後、8球団からドラフト1位で指名される」という目標をたてました。その目標を実現するために、紙に縦9マス、横9マス、合計81のマス目を用意し、具体的に行うべきことを書き込んだ「目標達成シート」を作りました。その内容は、『体づくり』や、『コントロール』、『スピード160キロ』と言った競技力の向上だけでなく、『メンタル』、『人間性』という、人としての成長にも触れています。特に『人間性』では、「愛される人間」、「信頼される人間」、「感謝」、「思いやり」「礼儀」と言った、今の大谷選手そのものとも言える内容も書かれていました。

しかし、大谷選手の素晴らしい活躍は、決して短時間の練習で成し遂げられたものではないと思います。時に苦しみながら、時に失敗や敗北の恐怖と闘いながら、自分の弱さや未熟さに向き合い、努力を続けたからこそ、多くの人を感動させるプレーができるのだと思います。

皆さんも、これまでの高校生活の中で、逃げ出したい、投げ出したい、悲しみに耐えられない。いろいろな困難に直面し、自分の弱さに立ち尽くしたこともあったと思います。しかし、そのような時、皆さんは自分の力で乗り越えてきたのではないでしょうか。その経験や努力は、大谷選手が素晴らしいプレーをするために続けてきた努力と、なんら変わりがあるものではありません。

皆さんには、瀬戸南高校の3年間で多くのことを学び、成長して欲しいと思います。そして、将来、就職先の企業や進学先の学校で、周りの人から信頼され、愛され、そして多くのことを成し遂げられる人になって欲しいと思います。

2年生の皆さんはあと1年、1年生の皆さんはあと2年、瀬戸南高校での学びを通して、どのような世界にいっても自信と誇りをもって、自分の花を咲かせることができる力を身につけてください。皆さんのがんばりに期待しています。

結びに、4月の始業式には、新3年生、新2年生として、皆さんが気持ち新たに、元気な笑顔で登校してくれることを願い、3学期終業式の式辞といたします。

令和4年度卒業式 式辞(令和5年3月1日)

厳しかった冬の寒さも和らぎ、確かな春の息吹を感じる季節となりました。

本日は、御来賓の 岡山県議会議員 福嶋 恭子 様、保護者の皆様の御臨席を賜り、岡山県立瀬戸南高等学校 第六十九回卒業証書授与式が、厳粛に挙行できますことは、この上ない喜びであり、深く感謝申し上げます。

ただ今、卒業証書を授与いたしました135名の皆さん、御卒業おめでとうごさいます。皆さんは、本校所定の課程を修了され、栄えある瀬戸南高校の卒業生として、晴れの日を迎えられました。心からお祝いを申し上げます。

保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。人生で最も多感で、しかも著しい成長期にあるお子様が、こうして卒業という慶びの日を迎えられましたことは、感慨もひとしおかと御推察申し上げます。また、今日まで3か年にわたり、本校の教育活動のために多大な御支援・御協力を賜りましたことに、全教職員を代表して改めて厚くお礼申し上げます。

卒業生の皆さん、皆さんは令和2年4月、希望に胸を膨らませて、本校に入学されました。しかし新しい学校生活が始まって間もない4月20日、新型コロナウイルス感染症対策のために、5月31日まで、50日にも及ぶ、休校という事態が起こりました。このような長い期間、学校が休校になり生徒が登校できなくなる。教職員にも経験がなく、これまでにない衝撃的な出来事でした。なにより、高校生活に夢や希望を膨らませ、新しい友人をつくり、授業や部活動などに、頑張ろうと思っていた皆さんの落胆や不安を思うと、今も胸が痛みます。

長い休校期間が終わっても、学校生活において多くの制約や我慢が続きました。日々のマスク生活、昼食時間の黙食、換気のため真冬でも窓を開けての授業、体育祭や桃源祭、修学旅行などの学校行事の規模の縮小や保護者の方をはじめとする外部の方への参加制限。地域と連携した活動や部活動などの大会の中止や縮小。

皆さんの高校生活は、制約と我慢の連続でした。しかし、皆さんはいつもその状況を素直に受け入れ、自分が感染しないために、周りの大切な人を感染から守るために、ルールを守り、対策に取り組み、様々な困難を乗り越えてくれました。授業や専門実習をはじめ、体育祭、桃源祭などの学校行事や三本部活動、部活動、様々な発表会や販売会。皆さんは制約を言い訳にもせず、工夫と努力で困難を乗り越え、それらを成功に導き、保護者や地域の方からも大きな評価をいただきました。その姿は私たち教職員の喜びであり、瀬戸南高校の大きな誇りです。

新型コロナウイルス感染症との闘いは、歴史に残るような大きな出来事です。皆さんは、将来、教科書でも紹介され、分析されるような時代に高校生活を送り、様々な制約や不自由と闘い、我慢をし、ベストを尽くしてきました。この経験は、必ず大きな財産となって、自分自身を成長させてくれる糧となるでしょう。

そして、いつの日か地域や社会の中心として活躍するようになったとき、制約があっても工夫し、あきらめずに最後までやり遂げることの大切さや、自分はもとより周りの人の健康や「いのち」を守ることの大切さを後輩や若者に伝えてください。

私は4月に皆さんと出会い、1年間、この瀬戸南高校で一緒に過ごしてきました。始業式・終業式や学校行事などの限られた機会ではありましたが、私の話をいつも真剣に聞いてくれました。その中で皆さんにイソップ物語の「北風と太陽」のお話をしました。この寓話(たとえ話)は、人の心を冷たく突き刺す北風のような言葉や行動は、周りの人の心に届くことはなく、太陽の光のように優しく温かい言葉や行動は、周りの人の心に届き、その行動までも変える力を持つ、という意味が込められています。周りの人に対して優しく温かい言葉をかけるためには、まず、自分自身に対しても優しくできなければなりません。そのためには、自分の長所や強みをきちんと理 解し、自分に自信を持つこと、自分を好きになることが大切になります。

皆さんは「いのちと心の大切さ」について学ぶことを教育目標にしている本校で、周りの人の心に届き、その人の行動まで変えることができる優しさや温かさ、思いやりを身に付けることができる学びや、様々な活動に取り組んできました。これから社会に出ても、自分の長所や他の人には負けない強みを見つけ続けてください。そして太陽の光のような言葉や行動で周りの人を照らし続け、幸せな人生を切り拓いていってください。

さあ、皆さん、いよいよ旅立ちのときがきました。本校での思い出や経験を胸に、新しい世界へ羽ばたいてください。135名の卒業生、一人ひとりの限りない前途が幸多く、温かい太陽の光が降り注ぐことを心から願い、式辞といたします。

令和4年度3学期始業式 式辞(令和5年1月10日)

おはようございます。皆さん、充実した冬休みを過ごすことができましたか。家族の方との絆を深める時間は持てたでしょうか。

私たち教職員にとっては、皆さんが、この始業式に元気に登校してくれていること。それが何より、大切でうれしいことです。

3学期が始まりました。卒業、進級に向けてしっかり取り組むことはもちろんですが、3年生にとっては、新しい学校や職場で、自分の夢や希望を実現するための準備を、2年生にとっては、最上級生として学校をリードし、進路目標の実現に向けての準備を、1年生にとっては4月に入学してくる新入生の先輩として、学校行事や部活動を担う中核になるための準備を、それぞれ行って欲しい学期となります。

2学期の終業式で、流行語大賞に間に合えば、きっと「ブラボー」という言葉が選ばれたのではないかという話をしました。

実際は、令和4年度の流行語大賞に「村神様」という言葉が選ばれたことを知っている人も多いと思います。この言葉は、村上選手の上(うえ)と読む上(かみ)の字を、神様の神(かみ)に置き換えて、ファンが作った造語だと言われています。村上選手は、ヤクルトスワローズの4番打者で、1964年に読売ジャイアンツの王貞治選手が達成した年間55本のホームラン記録を58年ぶりに日本人選手として塗り替え、22才という史上最年少で3冠王を獲得した日本を代表する野球選手です。先週金曜日には、今年3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表選手にも選ばれました。

村上選手は、新型コロナ陽性者が多く出て、チーム編成もできないような危機に陥ったときに、チームの団結力を高めようと語った言葉があります。「一致団結してやることで力は大きくなり、強くなる。その『中心』に僕がいることは自覚している」という言葉を残しています。この言葉に表されているように、中心選手として、チームの危機を救い、勝利に貢献する神がかり的な活躍でリーグ優勝に導き、ファンを熱狂させました。若き4番打者として、チームに取って欠かせない、絶対に必要な存在として「村神様」と呼ばれるようになりました。

さて、私たちは、仕事や働くことに、「やりがい」「働きがい」という価値観を求めます。しかし、会社の経営状況や景気の変動によって、その人の能力や働きに関係なく、簡単に解雇されてしまう非正規雇用と呼ばれる立場の人たちは、その「やりがい」「働きがい」を見つけにくいと言われています。

私たちにとって大切なことは、自分の仕事や働きが、周りの人の役に立っている。周りの人から必要とされている、という実感を持つことではないでしょうか。

自分の取り組みや仕事、働きが、人のために役立っている、周りの人や世の中の人から必要だと思われている。そう実感できたとき、皆さんも村上選手のように活躍できるのではないでしょうか。

楽しく、おいしい食事をし、心豊かな生活を送るためには、安全で良質な畜産物やお米、野菜や果物、美しい花などは欠かせません。穏やかな老後を送るためには、いつも優しく見守り、介護をしてくれる人の存在が欠かせません。子育てをしている人が安心して働くためには、子供たちのお世話をし、その健やかな成長を手助けしてくれる保育士の方の存在が欠かせません。このように、瀬戸南高校で皆さんが学んでいる専門的な学習は、地域の人はもちろん、社会の人々から求められ必要とされているかけがえのない知識や技術です。村上選手のような特別な人だけでなく、皆さん一人一人の力が、多くの人から必要とされ、求められている力なのです。本校の3つの科での学びは、地域の未来を支える力の三冠王とも言えます。

3学期は非常に短い学期です。しかし、日々の学習の中で、自分が必要とされる存在になれている、誰かのために役立つ力を身に付けていると実感できる存在になるために、しっかり学校生活に取り組んで下さい。

皆さんのさらなる成長に期待して、3学期始業式の式辞といたします。

令和4年度2学期終業式式辞(令和4年12月23日)

皆さん、おはようございます。直接皆さんの顔を見て話をすることができず、残念なのですが、2学期の終業式も、新型コロナウイルス感染症対策と防寒対策のため、オンラインでの終業式となりました。

先ほどは三本部の新会長の所信表明があり、とても心強く思いました。三本部が連携し、さらに魅力ある瀬戸南高校に進化させてください。期待しています。

令和4年もあと残り1週間ほどとなりました。先日まで4年に1度のサッカーワールドカップが行われており、日本チームの活躍を応援した人も多かったと思います。決勝トーナメントに進出し、惜しくも1回戦で敗退してしまいましたが、最終的には世界9位というすばらしい結果でした。今年の流行語大賞が決定した後だったので、ノミネートには間に合いませんでしたが、長友選手の「ブラボー」という言葉とともに、元気や勇気をもらった人もいるのではないでしょうか。

さて、2学期もWithコロナの状況で、活動が制限される中、本校においても、多くの皆さんが、様々な分野で活躍をしました。

生徒会の大きな行事での一つある体育祭は、「不屈不撓 ~絶対あきらめない~」のスローガンのもと、3年生の保護者の方だけではありましたが観覧していただくことができ、無事実施することができました。もう一つの大きな行事である桃源祭は、「煌めけ  瀬南Soul ~みんなの笑顔はじける~」のスローガンのもと、各クラスや委員会、部活動等、仲間とのチームワークで皆が全力を出し切り、学校中に笑顔が溢れる行事となりました。

委員会では、川柳委員会が全校を挙げて日本中のコンテストに作品を投稿し、多くの人が最優秀賞や優秀賞、特別賞に輝いています。先日は、岡山県社会福祉協議会主催の介護川柳で園芸科学科2年武藤さんが最優秀賞を受賞しました。

専門学習では、意見発表会で園芸科学科3年松田さんが中国大会で最優秀賞受賞、農業鑑定競技会の生物生産科1年田中さん、及部さん、園芸科学科3年井上くん、2年河田くんの4名とともに全国大会に出場しました。

他には、11月の岡山県弁論大会に園芸科学科2年清野さん、1年福島さん、守屋さんが出場し、団体準優勝を受賞しました。

さらに、今週、中国四国農政局「ディスカバー農山漁村の宝」に「おかき戦隊瀬戸南じゃあ~」の活動がコミュニティ・地産地消部門で1位に選定されました。

部活動においては、ソフトテニス部の園芸科学科1年塩見・河崎ペアが、先日行われた備前市インドア大会で優勝しました。

今、名前を呼び上げることはできませんでしたが、皆さんひとり一人の力で瀬戸南高校は活気にあふれ、地域から愛されるすばらしい学校になっていると思います。皆さんの活躍を、本当に心強く思っていますので、引き続きそれぞれの活動でしっかりと活躍してください。期待しています。

また、素晴らしい行動として、9月に園芸科学科1年富井さんが、登校中、道端にうずくまっていた高齢女性を見かけ、「大丈夫ですか」と声をかけたところ、「警察に連絡をしてほしい」と言われ、とっさの判断で、近くで交通指導をしていた警察官をみつけ、女性の状況を説明し、女性は事件や事故に遭うことなく無事、自宅に帰宅できました。これにより、富井さんは赤磐警察署から善行少年表彰をされました。

さらに、11月に園芸科学科2年藤岡くん、1年藤井くん、内田くんが下校途中に迷子になっている小学生を発見し、事情を聴いて小学校に連絡しました。小学校では児童がいないと心配し、大騒ぎになっていたそうです。無事、小学校の先生に児童を引き渡し、小学校から大変感謝され、昨日、赤磐警察署で、善行少年表彰をしていただきました。

このように、地域の困っている人を見かけたら、積極的に声かけをして助けている行動に、本当に感動しました。

さて、2学期の始業式で、「この学期が、皆さんにとって大きな果実を収穫できる時期になるよう願っている」という言葉を伝えました。2学期は、皆さんにとって、学習面や部活動、学校行事などで、自分の成長の証となる果実を収穫することができたでしょうか。

季節は秋を過ぎ、冬を迎えました。冬は、植物も野菜も果物も、やがてくる春に、力強く芽吹き、大きく成長するための準備をする期間です。 農業においても、冬の時期に土地を耕し、肥料をいれ、春に向けて大きな収穫を実現するための準備をする期間だと思います。

年明けの3学期は、3年生にとっては、新しい学校や職場で、自分の夢や希望を実現するための準備を、2年生にとっては、最上級生として学校をリードし、進路目標の実現に向けての準備を、1年生にとっては4月に入学してくる新入生の先輩として、学校行事や部活動を担う中核になるための準備を、それぞれ行って欲しい時期です。

そして、冬休みはクリスマスやお正月など、楽しい行事やイベントもたくさんあります。楽しむときはしっかり楽しみ、メリハリのある生活を送るとともに、家族の方との絆を深める時間にして欲しいと思います。

結びに、3学期の始業式には、皆さんが元気な笑顔で登校してくれることを願い、2学期終業式の式辞といたします。

令和4年度2学期始業式 式辞(令和4年9月1日)

皆さん おはようございます。直接、みなさんの顔を見て話をすることができず残念なのですが、2学期の始業式も、新型コロナウイルス感染症対策と、熱中症対策のために、オンラインでの始業式となりました。

さて夏休みが終了し、今日から2学期がスタートします。今年は特に暑さが厳しい夏休みでしたが、皆さんは充実した時間を過ごすことができたでしょうか。思い通り、充実した時間を過ごすことができた人、自分の弱さに負けてゆっくりしすぎてしまったなあと感じている人。思いはいろいろだと思います。私たち教職員にとっては、みなさんが、この始業式に元気に出席してくれていること。それが何より、大切でうれしいことです。

さて、2学期もまだまだ暑い日が続きますが、暑い夏が去り、やがて季節は秋へと向かっていきます。秋は「実りの秋」とも言われます。寒い冬に土地を耕し、真夏に汗を流しながら世話をしてきた、いろいろな野菜や果物、穀物などが、一年間の努力の証を示すように、さまざまな収穫物や果実を実らせてくれる時期です。

3年生の皆さんにとっては、本校の3年間で自ら種をまき、努力をして育て上げてきた、自分自身が、就職や進学に向けて大きな果実を実らせる時期です。3年間の学びに、そして何より自分自身に、自信を持って、それぞれの進路決定に向けてがんばって下さい。

1・2年生はそんな先輩の姿を目に焼き付け、1年後、2年後の自分を想像しながら、毎日の学校生活を大切にしてほしいと思います。

また、2学期は、体育祭や桃源祭(文化祭)など多くの行事があり、自分の成長を実感する時期でもあります。学校の主役は生徒の皆さんです。Withコロナの状況ですが、皆さんが自分たちでしっかりアイデアを出し合い、工夫を重ね、主体的に問題を解決しながら、やり遂げてほしいと思います。先生方は、そっと陰で支えてくださいます。 3年生は最高学年として、リーダーシップを発揮し、後輩を引っ張っていってほしいと思います。1・2年生のみなさんにとってもクラスメイトや仲間と一つの行事を通して、新しい何かを作り出す活動は、自分を大きく成長させてくれる機会にもなります。

今まで、あまり話したことがなかった人、少し話しにくいかなと感じた人とも、行事の準備や練習などを通して、勇気を出して、会話をし、一緒に何かに取り組んでみて下さい。 それは、きっと新しい自分の成長に繋がると思います。

この2学期が、皆さんにとって大きな果実を収穫できる、実り多い学期になることを願って、始業式の式辞といたします。

令和4年度1学期終業式 式辞(令和4年8月4日)

皆さん、おはようございます。

1学期の終業式が、大雨による臨時休校のため延期となりました。とはいえ、実際は2週間以上、すでに皆さんそれぞれの暑い夏を過ごしていることと思います。

さて、1学期はWithコロナの状況で、活動が制限される中、生徒の皆さんはそれぞれ本当によく頑張ったと思います。最初に、その中でも成果を残した生徒の皆さんの紹介をします。

まず、全校あげて取り組んでいる川柳委員会の取組では、様々な川柳コンクールに挑戦して、多くの人が入賞をしています。中でも、手帳フォーサイト川柳コンクールでは、昨年に引き続いて園芸科学科1年福田くんが、1000点以上の応募作品の中で最優秀賞となりました。

専門学習の面では、将来の農業の展望などを文章化した、「明日の農業コンテスト」で、生物生産科2年の林さんが、銀賞を受賞しました(全国5位)。また「高校生介護技術コンテスト」の県大会において、生活デザイン科3年蔵元さん、松田さん、岡田さんのチームが、優秀賞(第2位)を受賞しました。

部活動においては、ホッケー部が県総体において、男女共に優勝、中国大会に出場しました。また、Uー18ホッケー西地区日本代表候補に生物生産科3年金出地さんと生活デザイン科3年上月さんが選ばれました。それだけでもすごいことですが、さらに上月(こうづき)さんが、先月、岐阜県で行われた日本代表の選考会で、U18日本代表選手に決定しました。これは本校初のことで、岡山県でも2人目、本校にとっても大変名誉なことです。また、弓道部では生物生産科3年山形さんが中国大会に出場しました。

その他、全国高校総合文化祭弁論の部に、園芸科学科2年清野さんが東京で行われた全国大会に出場しました。また、来週、島根県で行われる意見発表中国大会に園芸科学科3年松田さんが、岡山県の代表として出場されます。吹奏楽部は瀬戸公民館での定期演奏会を今週8/7に計画しています。

今、名前を呼び上げることはできませんでしたが、皆さんひとり一人の力で瀬戸南高校は活気にあふれ、地域から愛されるすばらしい学校になっていると思います。皆さんの活躍を、本当に心強く思っていますので、この夏休み中もそれぞれの活動でしっかりと活躍してほしいと思います。

さて、あらためて、皆さんにとって、1学期は充実したものになったでしょうか。1年生の皆さんは、瀬戸南高生としての自覚や自分の成長に気づけたでしょうか。2年生の皆さんは 学校を支える学年として、授業や実習、修学旅行などの特別活動などを通して、成長を実感することができたでしょうか。3年生の皆さんは、学校を引っ張る最高学年、憧れの3年生として主体的に活動し、将来の進路に向けて自分の考えや希望を固めることができているでしょうか。

4月から、日本の内外で多くのことが起こりました。国外に目を向けたとき、ウクライナで軍事的な紛争が起こり、多くの人が命を落とすとともに、国境を越えてエネルギー不足や食糧不足が深刻になっています。国内に目を向けたとき、依然として新型コロナウイルス感染症が治まらず、少子・高齢化によってもたらされる、子供たちを取り巻く事件や事故、高齢者の方を取り巻く生活環境や、医療・介護の問題が大きく取り上げられています。

瀬戸南高校でみなさんが学んでいることは、いのちと心の大切さを理解し、世界が直面している食糧危機や環境問題の解決や、日本社会が直面している少子・高齢化問題の解決に直接繋がっています。  つまり、今社会が直面している問題の解決を担っているのが、瀬戸南高校の学びなのです。あらためて、本校の学びや活動に自信と誇りを持ってほしいと思います。そして、2学期からのさらなる飛躍のために、ひとり一人が充実した夏休みを過ごして下さい。

2学期の始業式には、一回り成長した姿を見せてくれることを期待して、1学期終業式の式辞といたします。

令和4年度入学式 式辞(令和4年4月11日)

 ここ瀬戸の地にも、あたたかな陽光が溢れ、あらゆる「いのち」が躍動する春を迎えました。

本日、ここに、125名の新入生を迎え、保護者の皆様方に御列席いただき、入学式を挙行できますことは、我々、教職員にとりましても、この上ない喜びであります。

ただ今、入学を許可いたしました新入生の皆さん、御入学おめでとうございます。皆さんは本日より、創立97年の伝統を誇る瀬戸南高校の生徒として、新たな第一歩を踏み出されました。皆さんの思いは、これから始まる高校生活への夢と希望でいっぱいのことと思います。

皆さんの高校生活がすばらしいものとなることを願い、本校での3年間で身に付けてほしい、3つの力についてお話しいたします。

まず、1つ目は、高校に入学したことを機会に、「挨拶ができる力」を身に付けてください。挨拶は、親しい人でも、初めて会った人でも、その人との距離を縮め、笑顔にしてくれる魔法の言葉です。また、挨拶をするということは、相手の存在を認めることにつながります。最初は勇気がいるかもしれませんが、恥ずかしい気持ちや照れくさい気持ちに負けず、堂々と笑顔で挨拶ができる人になってください。

2つ目に、「『いのち』や『心』の大切さを理解し、それを守れる力」を身に付けてください。瀬戸南高校は、農業と家庭の専門高校です。さまざまな動物や植物を育て、「いのち」をいただき、人のために役立てることの大切さや、保育・福祉など、人と関わり、人々の「心」と体の健康、「いのち」の大切さについて、学んでいきます。何よりも大切なもの、それが「いのち」であり、大切にされなければならないものが、人の「心」です。「いのちと心の教育で人づくり」を学校教育目標に掲げる本校で学ぶことで、「いのち」や「心」の大切さがわかる人になってください。

最後に、「何事にも前向きに挑戦し、コツコツ努力する力」を身に付けてください。本校では共通教科の他に、様々な専門科目があり、多くの科目は実習をしながら知識と技術を身に付けていきます。また授業以外にも、学校行事や部活動、生徒会活動や農業クラブ・家庭クラブ活動、地域の方と連携した活動など、皆さんの成長を後押しする学びがたくさんあります。常に好奇心を持って、いろいろな活動に挑戦し、努力することで自分の成長につなげてください。成功だけでなく、失敗も大いに経験してください。失敗したら、やり直せばいいし、諦めないうちは失敗ではありません。いろいろな失敗経験を積み重ねて得たものこそが、将来皆さんに力を与えてくれる“人生の宝物”となります。今日からここ瀬戸南高校で、自分の可能性に挑戦し、努力し続ける人になってください。

最後になりましたが、保護者の皆様に一言ご挨拶申し上げます。本日はお子様のご入学、誠におめでとうございます。高校の3年間は、これからの人生の方向を決定する大切な時期でありますが、心と体の変化が激しく、不安と悩みの多い時期でもあります。御不安も多々あろうかと思いますが、お子様は、苦しみながら、時には回り道をしながら、壁を一つ一つ乗り越えて成長していきます。そのために、私たち教職員も精一杯、お子様をサポートし、この3年間、お子様と共に歩みたいという思いを新たにしております。そして、何より大切なことは、御家庭と学校とが、お互い補い合いながら、お子様の教育に当たることだと考えております。学校と家庭が十分に連携し、信頼しあえるよう努めてまいりますので、本校の教育方針に対する御理解と御協力をいただきますようお願い申し上げます。

結びに、一日も早く新型コロナウイルス感染症が終息し、争いごとのない穏やかで平和な世の中が訪れるとともに、新入生の皆さんが、喜びと感動に満ちた、有意義な高校生活を送られることを心から願い、式辞とさせていただきます。

令和4年度1学期始業式 式辞(令和4年4月8日)

「自分の長所や他の人に負けない強みを見つけよう!」

おはようございます。今日から令和4年度が始まります。3年生の皆さんは進路目標を実現する大切な学年として、2年生の皆さんは学校の中心を担っていく学年として、気持ちを新たに、今日の日を迎えられたことと思います。成年年齢が4月1日から18歳に引き下げられ、3年生の中にはさっそく成人となった人もいることでしょう。来週の月曜日には、皆さんの後輩となる、新入生が入学してきます。憧れの先輩として、一人ひとりが自覚を持ち、後輩の手本となるよう、行動してほしいと思います。

さて、皆さんは、「北風と太陽」という童話を知っていますか?

簡単にお話の内容を紹介します。

北風と太陽は、それぞれ、自分が一番強いと思っていました。どうにかして、どちらが強いかを決めたいと思っていました。あるとき、地上を歩いている一人の旅人を見て、どちらが先に旅人の上着を脱がすことができるか、勝負をすることになりました。まず、北風です。強い風を旅人に向けてビュービュー吹かせました。旅人は上着を強く握って離しません。北風は、これでもかと、冷たく強い風を強引に吹きつけましたが、旅人はさらに上着を強く握りしめ、脱ぐことはありませんでした。

次に太陽です。優しく暖かい光を旅人に降り注いでいきました。汗をかくほどの暖かさを感じた旅人は、思わず上着を脱ぎました。勝負は、太陽の勝ちでした。

これは、今から2千年以上前に書かれたイソップ物語に収録されているお話です。

人の心を冷たく突き刺す北風のような言葉や行動は、周りの人の心に届くことはなく、太陽の光のように優しく暖かい言葉や行動は、周りの人の心に届き、その行動までも変える力を持つ、という意味を表しています。 優しく暖かい言葉や行動は、人の心に届き、その人の行動まで変える力を持つことを、2千年以上も前の人たちも理解し、寓話(たとえ話)として、書き残しているのです。

周りの人に対して優しく温かい言葉をかけるためには、まず、自分に対しても優しくできなければなりません。そのためには、自分の長所や強みをちゃんと理解し、自分に自信を持つことが大切になります。皆さんは、自分の長所や他の人に負けない強みを理解していますか?

長所や他の人に負けない強みは、自分の行動の中で作り出すことができます。ご飯を食べたら、いつも、ごちそうさまと言える。靴を脱いだら毎回、そろえることができる。宿題を忘れず提出できる。1年間、休まず登校できる。そんな日常的なことをやり続けることが、自分の長所や、他の人には負けない強みになるのです。

優しさとは、自分を甘やかすことではありません。自分が努力することで、長所や強みを身につけ、自分に自信を持つことで、優しさを身につけることができるのです。

「いのちと心の大切さ」について学ぶことを目標にしている本校には、周りの人の心に届き、その人の行動まで変えることができる優しさや温かさを身につけることができる授業や学校行事、三本部活動や部活動など、様々な活動がたくさんあります。

これからの1年間の学びを通して、自分の長所や他の人には負けない強みを見つけてください。すでに持っている人は、さらに、それに磨きをかけてください。

私も、まずは皆さんに積極的に自分から挨拶をすることで、自分の強みに磨きをかけたいと思います。

最後に、Withコロナの状況も3年目になります。まだまだ予定通りに行かないことがでてくるかと思います。どうすればできるのか、今できることに感謝し、知恵を絞り、工夫をし、皆さんが主役の瀬戸南高校を先生方とともに一緒に創っていきましょう。

結びに、一日も早く新型コロナウイルス感染症が終息し、争いごとのない穏やかで平和な世の中が訪れることを心から願い、1学期始業式の式辞といたします。

令和3年度第95回卒業証書授与式 式辞(令和4年3月1日)

今朝は少し肌寒いですが、厳しかった冬の寒さも和らぎはじめ春の息吹が立ち込める季節となりました。
本日は保護者の皆様の御臨席を賜り、岡山県立瀬戸南高等学校、令和3年度卒業証書授与式が、厳粛に挙行できますことはこの上ない喜びであり深く感謝申し上げます。
ただ今、卒業証書を授与いたしました145名の皆さん卒業おめでとう。
皆さんは本校所定の課程を修了され、栄えある第36期卒業生として晴れの日を迎えられました。心からお祝いを申し上げます。
保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。人生で最も多感でしかも著しい成長期にあるお子様が、こうして卒業という慶びの日を迎えられましたことは、感慨もひとしおかと御推察申し上げます。また、今日まで三ヶ年にわたり、本校の教育活動のために多大な御支援・御協力を賜りましたこと、全教職員を代表し改めて厚くお礼を申し上げます。
卒業生の皆さんは、平成31年4月希望に胸をふくらませて、本校に入学して以来「創造・自律・友愛」の校訓のもと、学業をはじめ3本部の活動、そして部活動にと情熱を傾けてきました。とりわけ、命と向き合い命を育てる学習や夏の猛暑、冬の厳しい寒さに耐えての実習を通して身につけた力は、今後の皆さんを支える大きな財産です。
今、卒業式に臨み皆さんの脳裏には、どんな思い出が去来しているでしょうか。本校での3年間の高校生活を通して、きっと自分の素晴らしいところを見つけてくれたものと信じています。本校での出合いと思い出は皆さんの一生の宝物です。
さて、卒業式に当たり社会に出て行く皆さんに伝えたいことが2つあります。
ひとつ目は、心の優しい社会人になってほしいということです。
昨年夏には、コロナ禍ではありましたが夏のオリンピックが東京で開催され、この2月には北京で冬のオリンピックが開催されました。その後、引き続いて開催されたのが、人種や地域、そして様々な身体的障害を乗り越えて、限界に挑戦する人たちの大会であるパラリンピックです。
ここで、私が感銘を受けた斉藤淳一さんの五行歌を紹介します。「100メートル9秒台、一歩 30分、どちらが凄い」という歌です。100メートルを9秒台で走る人がいる。確かに凄い。しかし、一歩を30分かけなければ歩けない人がいる。
身体の障害であれ、知的な障害であれ、健常者には何でもない作業一つにも神経を張り詰め、全身全霊を込めて取り組む人たちがいます。                 知的障害を持つお嬢さんが、成人式を迎えその時の感慨を語る父親の文書を読んだことがあります。「娘は言葉を話せず、泣き声だけを発するという」毎日を一生懸命生きてきた娘は、私たち親の誇りである。」パラリンピックを見ると思い出す言葉です。
皆さんの出ていく社会には、日々いろいろな境遇と戦っている人もおられます。どうか本校で培った優しい心で接してください。
二つ目は、心の強い社会人になってほしいということです。
これからの社会は、600万年続いてきた人間社会の中で最も変化の激しい社会です。   最近の世界情勢を見ても非常に複雑な社会でもあります。良いことも悪いことも皆さんの回りに起きてくるでしょう。ここで校長室にかけてある額の言葉を紹介します。    それは「大丈夫 今日がだめでも明日があるから 明日はまた新品の一日」という言葉です。これからどんな失敗があっても、どんな苦しいことがあっても、必ず明日には“新品の一日”が来ます。周りの人としっかりと向き合い、本校で学んだ自分の力を信じて、苦しいことがあっても、決して諦めず心を強くして生きて行ってほしいと願います。
いよいよ本校を巣立つ時がきました。145名の卒業生、一人ひとりの限りない前途に、幸多いことを、心よりお祈りし、式辞といたします。

令和3年度3学期始業式式辞(令和4年1月11日)

明けましておめでとうございます。
昔から「一年の計は元旦にあり」と言われますが、みんなは、新年を迎えるに当たり、どんな目標を立てたでしょうか。
昨年末、ZOZOの創業者である前澤友作さんが、民間人初の宇宙旅行という壮大な夢を実現しました。
先生自身もそんなに大きな夢ではありませんが、一つ目標を立てました。それは英会話です。中学校から大学まで10年間も、授業で英語を勉強をしてきましたが、辞書を引きながら、何とか英文を日本語に訳すことはできても、英会話はほとんどできません。
大リーグで大谷翔平選手が活躍している間に、ぜひアメリカに行って試合を観戦したいという夢があります。ツアーでなく、自分で片言でも道を尋ねたり、買い物ができる程度の英会話を身に付けるのが今年の目標です。
この前、鳴海先生と瀧川先生から、英会話の参考書を譲ってもらったので「継続は力なり」で頑張りたいと思っています。
みんなも、新年の今、何か一つ目標をつくって挑戦してください。

さて、1年生のみんなは、高校生活にも慣れた頃ですが、車の運転と同じで、免許を取って運転に慣れた頃に、交通事故が一番多いとよく言われます。高校生活に慣れた今、一番に気をつけなければならないことは、勉強でも部活動でも、さらに上を目指して努力する人と、逆に慣れたことで怠ける人と2通りに分かれます。どちらの人になるかで、将来の進路に大きな差が出てくるので注意をしてください。

2年生のみんなは、あと半年で自分の進路を決定する時期が来ます。今は仕事の定年がほぼ65歳ですが、「人生100年時代」と言われ、みんなの時には、75歳ぐらいが定年になっていると予想します。そうなると、この先、60年近い非常に長い期間働くことが、毎日の生活の中心となります。
将来の仕事について、自分がやってみたい仕事をして60年を過ごすか、そうでない仕事をして60年を過ごすかは、これからの半年間が勝負です。
あとあと後悔しないように、勉強や部活動、資格取得などに精一杯取り組み、将来、納得した60年が過ごせる進路を見つけてください。

3年生のみんなは、卒業考査が終わるまで約2週間、卒業式までも2ヶ月もありません。卒業式が終わったら、すぐに会社に来てほしいという企業も多くなっています。高校卒業、即、社会人となります。
「立つ鳥跡を濁さず」の言葉どおり、残り少ない3学期ですが、学生から社会人としての言葉遣いや行動へとレベルアップして、来る卒業式に臨んでほしいと思います。
最後になりましたが、コロナの感染者が全国的に激増しています。
今日は3年生が体育館に入っての始業式の予定でしたが、急遽、全クラスオンラインでの始業式に変更しました。
今一度、マスクを正しく着用し、手指消毒をこまめに行い、3密回避を徹底しながら、この2022年がみんなにとって、実り多い年になることを願って、3学期始業式の式辞といたします。

令和3年度2学期終業式式辞(令和3年12月24日)

おはようございます。
令和3年もあと残り1週間となりました。
振り返ると、コロナの感染拡大により、新年度早々の4月には3度目の緊急事態宣言が出され、最終的には9月にやっと全面解除となりました。感染状況が少し落ち着いたと思えば、今度は感染力の極めて強いオミクロン株が岡山県内で確認されたり、大阪では市中感染が確認され、臨時休校をしている小学校もあります。
ヨーロッパ・韓国など海外では感染者数が激増している中、日本での感染がある程度抑えられている要因については、一説では、感染者が減少しても、日本人のほとんどが、マスクを正しく着用して、日常生活を送るという真面目な国民性によるものだそうです。
そのような中でも、今年注目を集めたのは、東京五輪・パラリンピックでした。メダル数も3番目に多い日本選手の活躍や、大リーグ大谷翔平選手の史上初の投打二投流でのオールスター出場、満票でのMVP獲得であったり、将棋の藤井聡太さんの19歳の若さでの最年少4冠達成など、若者の目を見張るような活躍が、印象深い一年だったと思います。

本校においても、この2学期だけでも多くのみんなが、いろいろな分野で活躍をしました。
今週月曜日の新聞に大きく出ていましたが、ホッケー女子が、おととしに続いて岐阜県で行われている全国選抜大会に出場しています。昨日は北海道の札幌高校に8対0で勝ちました。
今日はこのあと9時30分から、強豪の山口県、西京高校と戦うことになっています。学校からではありますが、みんなで応援したいと思います。

他には、11月の岡山県弁論大会で1B清野さんが、初出場で準優勝となり、来年の夏に東京で開催される、全国大会に出場が決まりました。
川柳委員会では、昨年度以上に活発に活動し、全校を挙げて日本中のコンテストに作品を投稿し、多くの人が最優秀賞や優秀賞、特別賞に輝いています。
他にも、先日は防災訓練があり、西日本豪雨から3年、生徒会や整備委員会が、防災への取組や「ミニ防災講習会」を行ったり、熊本地震に直面した前原先生の体験談もありました。

また、素晴らしい行動として、10月に3C吉田さんと同じく横井さんが、江西小学校近くの路上で、足をけがして大量に出血し、息がかなり荒くなっていた高齢の男性に気付き「持病はありますか」と尋ねながら、座らせて落ち着かせたり、周りに集まってきた人に「救急車を呼んでください」と要請し、救急車や警察が来るまで介抱し続けたとして、赤磐警察署長から感謝状が贈られました。表彰式では「救急救命法の授業があったからこそ適切な行動が取れました。」と話してくれました。
他にも、2Bの藤原君が、11月に岡山市益野の川幅が約3mある用水路に落ちた高齢の男性を、中学生が救助していたところに通りがかり、一緒になって助け、119番通報し、救急車の誘導を行ったということで、岡山県の善行少年表彰を受けています。
また、名前は分かっていませんが、12月2日に瀬戸駅近くで手押し車を押して自宅に帰る途中の女性が、坂道で苦労をしているのを本校の男女2名が介助をしてくれて、本当にうれしかったと、学校に感謝の電話がありました。
2学期だけでも、本校の生徒が地域の困っている人を見かけたら、積極的に声かけして助けている行動に、本当に立派なことだとうれしく思いました。
最後になりましたが、来る令和4年こそコロナが収束して、今年以上にみんなが思い描いた高校生活になることを切に願い、2学期終業式の式辞といたします。

令和3年度2学期始業式式辞(令和3年9月1日)

おはようございます。
いよいよ今日から2学期が始まります。
今年の夏休みには、いろいろな出来事がありました。
世界ではアフガニスタンの政権崩壊という驚きのニュースがあったり、コロナ禍の中、無観客で行われた東京オリンピック。国別メダル数も、アメリカ、中国に次いで第3位となりました。勝敗は別として、それぞれのアスリートたちから、笑顔と涙と多くの感動をもらいました。
その中でも拍手を送りたいのは、新型コロナウイルスの感染者急増と連日の猛暑に見舞われながらも世界中から集まったアスリートのために、裏方に徹した7万人を超えるボランティアの方たちの献身的な活動であったと思います。
他にも2年ぶりの開催となった夏の甲子園があり、智弁和歌山が優勝しました。大会は、記録的な大雨と長雨のために、過去最多の7度の雨天順延となった大会でもありました。世界中で頻発している熱波や豪雨、干ばつは二酸化炭素の排出による温暖化が原因であると先週初めて公式に発表されました。
今、生徒会が3年前の西日本豪雨を教訓に防災活動に取り組んでいますが、いつどこでどんな災害が発生しても、不思議ではない時代に入ったと思います。
さて、この2学期は1年間で一番長い学期になります。そして、体育祭をはじめとして、多くの学校行事が予定されています。しかし、強い感染力を持つデルタ株が9割以上となり、10代20代の若い世代に感染者が急増し、岡山県に「3度目の緊急事態宣言」が発令されています。そのような状況も踏まえながら、今まで以上に感染対策を徹底した上でみんなに頑張ってもらいたいことを話をします。
それは、1学期始業式でも「自律」と言う言葉で話をしましたが、体育祭や桃源祭などの大きな行事の他、講演会などの行事や生徒会、農ク、家クの運営については、生徒のみんなが自分たちで主体的に問題を解決しながら運営してほしいと思います。冒頭でオリンピックの話をしましたが、学校の主人公は、生徒のみんなであって、先生方は陰で支える役割に徹してほしいと思っています。私自身は今年で10年間校長をしていますが、今までもずっと生徒のみんなだけで行事を運営するのが、理想であると思ってきました。しかし、残念ながら今までは理想の一歩手前で終わっていました。
今年こそ、失敗することを気にせず、たとえ失敗しても、その経験こそがみんなの将来の財産となるので、挑戦してみてください。
そして、1、2年生には、将来を見据えて、「凡事徹底」と言う言葉のとおり、当たり前のことが自然とできる人となってほしいと思います。
例えば、トイレのスリッパの向き一つでもそうです。次の人が履きやすいようにしておく。挨拶一つとっても、さわやかな大きな声で挨拶をすることがベストですが、どうしてもできなかったら、会釈をするだけでも相手の受ける印象は大きく違います。
次に、3年生には、まずは自分が決めた就職先、進学先に合格できるよう面接練習など最大限の努力をしてください。オリンピックと同じで合否の結果はどうあれ、いかに努力したかに価値があると思います。
最後に、今パラリンピックが開催されていますが、世界の人口15%、12億人の人が、何らかの障がいを持って生活をしています。日本勢第1号のメダリストとして、 100m背泳ぎで14歳の山田美幸さんが銀メダルに輝きました。彼女は両腕がなく、両脚の長さが違っており、10クラスある運動機能障害で2番目に重い障がいのクラスでした。彼女は両腕がないことを嘆くよりも、動かせる身体の部分を徹底的に鍛えてきたそうです。人の何十倍も努力してメダリストとなった彼女には頭の下がる思いがします。
今後も感染力が極めて強いデルタ株の関係で、不自由なことや我慢せざるを得ないことも多いと思いますが、コロナ対策と合わせて熱中症対策もしながら、充実した2学期になることを期待して、始業式の式辞といたします。

令和3年度1学期終業式式辞(令和3年7月19日)

おはようございます。
去年の終業式はお盆前の8月7日でしたが、今年度は例年通り今日7月19日に終業式ができました。しかし、3密防止のために、全員が体育館に入ることはできず、対面とオンラインを併用しての終業式となりました。
4日後には1年遅れで、東京オリンピックが開会したり、ワクチン接種も各市町村で始まっている状況ですが、一日も早くコロナが収束して、全員が一堂に会して式を行えることを期待したいと思います。

さて、少し1学期を振り返ってみると、コロナ禍により活動が制限される中で、しっかりと成果を残した人がいたので紹介をします。まず、全校あげて昨年度から全国区になった川柳委員会では、様々な川柳コンクールに挑戦して、多くの人が入賞をしています。中でもフォーサイト手帳川柳コンテストでは、3B五嶋さんが、2万もの応募作品の中で最優秀賞となりました。それは「Zoomにて 友と見上げる 夏の空」という川柳です。また、生徒会では西日本豪雨についてまとめた資料を進路指導室横のホワイトボードに掲示をし、防災対策への取組も始まっています。
部活動においては、ホッケー部が県総体において、男女共に県の覇者となり、中国大会に出場しました。そして、Uー18ホッケー西地区日本代表に3A佐倉さんと3A岩井さんが選ばれました。
また、弓道部では3B伊豆田さんが中国大会に出場しています。
他にも、専門学習の面では、「介護福祉研究発表会県大会」において、3D大森さん、篠田さん、三村さんのチームが、中国大会への出場を決めています。
明日から、夏休みに入りますが、夏休み期間中にも、農業クラブの各競技が開催されます。また、吹奏楽部は瀬戸町公民館での演奏会を計画しています。
みんなの活動全てを紹介できませんが、この夏休み中もそれぞれの活動でしっかりと活躍してほしいと思います。
1年生は高校生としての初めての夏休み、2年生はインターンシップ、3年生は、就職先、進学先を決める時期となりました。保護者や先生方としっかりと相談して、自分が納得のいく進路選択をしてほしいと思います。

最後に、読売新聞の6月21日に掲載されていたコラムを紹介します。
タイトルは「お辞儀」です。それは6月に行われたゴルフの全米女子オープンで優勝したのは、笹生選手でしたが、注目が集まったのは、プレーオフで負けた方の畑岡選手の行動でした。彼女はティーショットを打つ前に帽子のつばをつかみ、コースに向かって一礼をしました。このようなお辞儀は、男子ゴルフのマスターズで優勝した松山選手のキャディーの男性が、喜びに沸く最終18番フォールでただ一人、帽子を取ってコースに一礼した姿が、アメリカ人の心を強く打ったというコラムの内容でした。
我々日本人にとっては、ごく自然なお辞儀であっても、それを見て心を動かす人がいると言うことです。本校の進路指導課通信「新天地第4号」には、似たような記事がありました。みんなは近い将来、進学か就職試験で面接を受けることになります。面接で第一印象を良くする一番大切なポイントは、清潔感のある頭髪、服装とあいさつと礼儀正しい振る舞いであると書かれていました。あいさつをする事に慣れていない人も、頭をちょっと下げることで相手の受ける印象は大きく違います。今日は日本人としての素晴らしい振る舞いである「お辞儀の大切さ」について知ってほしいと思い話をしました。
それでは、暑さとコロナに気を遣う夏休みですが、個人個人がいろいろな活動を充実させ、2学期の始業式には、一回り成長した姿を見せてくれることを期待して、1学期終業式の式辞といたします。

令和3年度入学式 式辞(令和3年4月9日)

今朝は少し肌寒さを感じますが、葉桜の緑が陽光に輝き始め、あらゆる生命の躍動する春を迎えました。
本日、令和3年度入学式に当たり、新型コロナウイルス感染対策として来賓はお招きせず、保護者の皆様と教職員で新入生の皆さんの入学をお祝いしたいと思います。
ただ今、入学を許可いたしました新入生の皆さん、創立96年の伝統を誇る瀬戸南高校への入学おめでとう。
そして、保護者の皆様には、お子様の晴れの御入学、心よりお喜び申し上げます。
ここで、新入生の皆さんに、まずお願いをしておきます。
それは、瀬戸南高校での3年間で、何事にも挑戦し、コツコツと努力する人になってほしいということです。
本校では普通教科の他に、新しく専門教科を実習をしながら、知識と技術を身に付けていきます。また勉強以外にも、部活動や生徒会、農業クラブ、家庭クラブ活動など取り組むものがたくさんあります。何も恐れず、将来の夢に向かって、常に好奇心を持って、いろいろなことにチャレンジしてください。
成功だけでなく、失敗も大いに経験してください。失敗したら、やり直せばいいし、諦めないうちは失敗ではありません。いろいろな失敗経験を積み重ねて得たものこそが、将来皆さんに力を与えてくれる“人生の宝物”となります。
また、学校は集団生活の場ですから、“人間としての生き方”を勉強するところでもあります。良いことと悪いことの判断をしっかりして、積極的、意欲的に行動してください。 「継続は力なり」です。どんな小さなことでも、コツコツと努力を続ければ、塵も積もれば山となります。この努力には、忍耐も必要でしょうし、苦痛が伴うことがあるかもしれません。
私の好きなことわざに『雨だれ、石をうがつ』という言葉があります。
「雨だれ」というのは、屋根や軒先からぽたぽた落ちる雨のしずくのことです。また、「石をうがつ」とは、「石に穴をあける」ということです。
つまり、屋根から落ちる雨だれのような小さなしずくでも、長い間ずっと同じ所に落ち続けると、硬い石にでも穴をあけてしまうということから、小さなことでも根気よくコツコツと努力を続ければ、大きな成果が得られるというということを表したことわざです。
今日からここ瀬戸南高校で、自分の可能性に挑戦し、努力し続ける人になってください。
最後になりましたが、保護者の皆様にお願いがあります。高校生は、「第2の誕生」と言われるほど、心と体の変化が激しく、不安と悩みの多い時期です。御不安も多々あろうかと思いますが、お子様は、苦しみながら、時には回り道をしながら、壁を一つ一つ乗り越えて成長していきます。
私は常々思います。子どもは親や教師の言う通りにはなかなかなりませんが、親や教師の行動を、真似をしながら成長します。だからこそ、子どもにこうなってほしいという姿を、我々大人が子どもたちに見せていかなければならないのです。
そして、何より大切なことは、御家庭と学校とが、お互い補い合いながら、お子様の教育に当たることだと思っております。学校と家庭が十分に連携し、信頼しあえるよう努めてまいる所存ですので、本校の教育方針に対する御理解と御協力を、切にお願い申し上げまして、式辞といたします。

令和3年度1学期始業式式辞(令和3年4月8日)

『社会ですぐに通用する人、“自律”した人になってほしい』

おはようございます。

まずは、今週の初めに正直驚いたことがありました。競泳の池江璃花子選手(20歳)が、オリンピックの代表選考会、100mバタフライ決勝で優勝し、東京オリンピックの出場が内定したというニュースです。
みんなの方がよく知っていると思いますが、池江選手は、2年前に白血病と診断され、厳しい抗がん剤治療に耐え、体重が15㎏落ちたこともあったようです。しかし、1年前にプール練習を再開し、今回見事にオリンピック出場の切符を手にしました。競技後のインタビューでは、「つらくて、しんどくても、努力は必ず報われると思った」と涙ながらに話していました。池江選手が出場する100m自由形の決勝が今日ありますが、期待したいと思います。

さて、今日から令和3年度が始まります。そして、明日にはみんなの後輩となる新入生が入学をしてきます。
新年度に当たり、4月最初の職員会議で、私から先生方に一番にお願いしたいことをみんなに伝えます。それは、みんなが社会に出たらすぐに通用する人、つまり、自分の頭で考え、自分で判断して行動できる“自律”した人になれるように、先生方、全力でサポートをしてくださいとお願いしました。

具体的には3つです。
一つ目は、例えば体育祭や桃源祭、三本部活動、委員会などの行事において、今までは先生方がしていたことを、生徒のみんなに任せてほしい。
理想を言うと、何かの行事があった時、一般の方が来られて、先生方はそばで見ているだけで、生徒が全部行事を運営している。さすが、瀬戸南の生徒はすごいなぁと言ってもらえたら、みんなが活躍した最高の行事になったと思います。
遠慮せず、一歩踏み出してチャレンジしてください。チャレンジしての失敗は失敗ではありません。失敗は必ず将来の財産となります。

二つ目は、社会に出てすぐに通用する学力を身に付けさせてほしい。
昨年度も、規定の単位数がとれず、残念ながら進級できなかった人がいました。みんなには新年度に当たり、今一度初心に返って、入学したときのことを思い出してほしいと思います。
中学までは、受け身の授業でも良かったかも知れませんが、高校では、自分から積極的に学ぼうとする姿勢が必要です。近い将来、会社に入ったら、学校のように教えてくれる先生はいません。自分から積極的に学んでいかないと、仕事が覚えられません。

三つ目は、社会人としての“基本的なマナー”を身に付けさせてほしい。
例えば、自分から進んで挨拶をする。会社の人事担当の方が、よく学校に来られます。その全員が口を揃えて言われるのは、自分から挨拶ができないと会社の中で、良い人間関係がつくれない。あいさつは、最も短く有効なコミュニケーションの手段であり、社会人として一番のマナーですと言われます。
また、正しい言葉遣いは、高校で身に付けておいてほしいとも言われます。目上の人や先生方に対する正しい言葉遣いが、当たり前にできれば、初めて会った相手や上司から反感を買うこともなくなります。先生方に対しても「親しき仲にも礼儀あり」で正しい言葉遣いで接してください。

最後に、今朝のニュースでも言っていましたが、大阪、東京を中心に変異型のコロナウイルスによって感染が急拡大しています。今までよりも、10代の若い世代の感染リスクが高まっているということで、引き続きマスクの着用や手指消毒の徹底をお願いして、1学期始業式の式辞といたします。

令和2年度第94回卒業証書授与式 式辞(令和3年3月1日)

先週までの予報と打って変わり、朝から暖かな日差しと春を感じる日となりました。
本日は保護者の皆様の御臨席を賜り、岡山県立瀬戸南高等学校、令和2年度卒業証書授与式が、厳粛に挙行できますことはこの上ない喜びであり、深く感謝申し上げます。
ただ今、卒業証書を授与いたしました139名の皆さん、卒業おめでとう。
皆さんは本校所定の課程を修了され、栄えある第35期卒業生として晴れの日を迎えられました。心からお祝いを申し上げます。
保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。人生で最も多感でしかも著しい成長期にあるお子様が、こうして卒業という慶びの日を迎えられましたことは、感慨もひとしおかと御推察申し上げます。また、今日まで3ヶ年にわたり、本校の教育活動のために、多大な御支援・御協力を賜りましたこと、全教職員を代表し改めて厚くお礼を申し上げます。
卒業生の皆さんは、平成30年4月希望に胸をふくらませて、本校に入学して以来「創造・自律・友愛」の校訓のもと、学業をはじめ3本部の活動、そして部活動にと情熱を傾けてきました。とりわけ、命と向き合い、命を育てる学習や夏の猛暑、冬の厳しい寒さに耐えての実習を通して身につけた力は、今後の皆さんを支える大きな財産です。
今、卒業式に臨み皆さんの脳裏には、どんな思い出が去来しているでしょうか。本校での3年間の高校生活を通して、きっと自分の素晴らしいところを見つけてくれたものと信じています。本校での出合いと思い出は皆さんの一生の宝物です。
さて、今、世界中で新型コロナウイルスが蔓延し、緊急事態宣言、ワクチン接種など様々な感染防止の対策が取られ、コロナの収束と景気の立て直しが賢明に図られています。そのような中、去る2月13日深夜には、福島県、宮城県を中心に震度六強の地震が発生しました。そして、来る3月11日は、巨大地震と福島第一原発事故という未曾有の災害となった東日本大震災が発生して、ちょうど十年の節目を迎え、今も復興・復旧作業が続いています。今の厳しい社会状況の中、当時を思い起こし、一つの詩を紹介します。
「こころは誰にも見えないけれど、心遣いは見える。思いは見えないけれど、思いやりは、誰にでも見える」これは、作詞家・宮澤章二さんの「行為の意味」という詩です。
当時日本では、コマーシャルを中止し、代わりにACジャパンという団体が作った映像が繰り返しテレビで流されました。かすかでも覚えている人もいると思います。
その詩と合わせて、流された映像では、『電車の中で座席に座っていた男子学生が、電車に乗ってきた、おなかの大きな女性に、席を譲ろうかどうかで迷う場面があり、結局、違う席に座っていた若い女性が、席を譲りました。
そして、その次の場面では、長い石の階段を、大変そうに上がっていくおばあさんを見たその男子学生が、今度は一度通り過ぎた後に戻ってきて、そのおばあさんに手を貸す姿がありました。』
これから皆さんが出ていく社会は、楽しいこともあれば辛いこともあります。心が折れそうなことも多くあると思います。しかし、いかなる時も、人を思いやる優しい心や気持ちを、勇気をもって積極的に行動に表していくと、必ずあなた方を支えてくれる人、応援してくれる人に巡り会え、道が開けてくるはずです。そうして、自ら切り開いた道にキラリと輝く花を咲かせてください。
いよいよ本校を巣立つ時がきました。139名の卒業生、一人ひとりの限りない前途に、幸多いことを、心よりお祈りし、式辞といたします。

令和2年度3学期始業式式辞(令和3年1月7日)

明けましておめでとうございます。
オリンピックイヤーとなりました。実は、この言葉は去年の3学期始業式で言った言葉です。昨日はコロナの感染者が全国で初めて6,000人を超えました。今年こそコロナが終息して、平和の祭典である東京オリンピック・パラリンピックが、開催されることを期待しています。
今年はうし年です。牛は古くから酪農や農業で人間を助けてくれた大切な動物です。また、大変な農作業を最後まで手伝ってくれることから、うし年は、新しい芽が出てくる年になると言われています。今まで以上に、コロナ対策を行った上で、みんなが、いろいろなことに挑戦して、芽が出て、そして個性あふれるきれいな花が咲くことを期待しています。
さて、ここに校長室に飾っている額を外して持ってきました。
「凡事徹底」という言葉です。意味は、「何でもないような当たり前のことを、徹底的に行う」という意味の四字熟語です。
この言葉は、パナソニックを一代で築き上げた松下幸之助氏が、よく使っていた言葉です。
松下氏の言う「凡事徹底」は、「まず、自分の身のまわりをしっかり掃除しなさい。整理整頓をしなさい。自分の身のまわりを美しくすることができない人間に大きなことは絶対にできない。」
つまり、彼の永年の経験から「簡単なことの出来ない人間に、決して難しいことはできない」ということを確信されていたからこそ出た言葉です。
3年生は、あと少しで新しい環境、新しい社会に入っていきます。
松下氏は、経営者の立場から伸びる会社は、訪問して3つのことが出来ているかどうかで、すぐわかると言っています。
それは、一つ目は「いらっしゃいませ。おはようございます」という爽やかな挨拶が返ってくる会社」
二つ目は「事務所や工場が整理整頓されている会社」
三つ目は「トイレの掃除が、ゆきとどいている会社」。
この3つのことができている会社は、間違いなく伸びる。つまり、学校も同じです。
「誰でも挨拶する学校、教室や職員室が整理整頓されている学校、トイレがきれいな学校」は伸びるということです。
逆に、これが出来ていない会社や学校や人は、今は成功していても、必ず駄目になると言っています。
何でもないような当たり前の事を、徹底的に行う事が出来る人は、間違いなく成長するということです。
当たり前のことは、普段の生活の中で他にもあります。
例えば、名前を呼ばれたら、「はい」と返事をする。
約束の時間には遅れない。次の人のためにトイレのスリッパを揃える。
こんなことも、決して難しいことではなく、当たり前のことです。
この「凡事徹底」を、みんなの心に留めておいてほしいと思い紹介しました。
最後になりましたが、この2021年、コロナに負けず、みんながさらに自律し、成長できる1年となることを願って、3学期始業式の式辞といたします。

令和2年度2学期終業式式辞(令和2年12月24日)

おはようございます。
20202年もあと残り1週間となりました。
振り返ると、昨年の今頃から、中国は武漢において新型コロナウイルスの感染が拡大し、あっという間に世界77億人が、コロナ感染の危機を迎え、日常生活が大きく変わった1年でした。先日は岡山県でも1日に100人を超える感染者が出たり、昨日は県北の県立高校でも6人のクラスターが発生しています。
また、イギリスやアメリカでは、ワクチン接種が始まっていますが、日本でも早ければ、2月下旬からワクチン接種が始まる可能性があるとの報道がありました。
私たちにできることは、先日学年集会で見たVTRのとおり、登下校を含めてマスクを確実にする事、換気、手洗いうがいの徹底の他、“3密“を避けた行動を、この年末・年始もぜひ努めてほしいと思います。
さて、そのような状況の中、例年以上に長かった2学期は、シクラメン祭を始めとして、多くの行事が中止となる中、9月の体育祭は、一般公開を止めて、綱引きなど“3密”の可能性が高い種目は変更して開催しました。11月の桃源祭も非公開とし、体育館への入場を人数制限してチケット制にするなど、感染対策をして実施することができました。
また、三本部活動としては、生徒会では、特に川柳委員会が、「コロナに負けるな川柳」を皮切りに、活発に活動して山陽新聞や朝日新聞に掲載されたり、6月にはNHKの全国放送でも、40年を超える川柳への取組が紹介されました。そして、様々な川柳コンクールにチャレンジし、第2位の優秀賞を獲得した人の他、多くの作品が様々なコンクールで入賞しました。
部活動では、弓道部女子が9月の岡山県弓道新人大会で、見事に団体優勝と個人優勝の2冠を獲得しました。平成24年に弓道部を立ち上げて9年目で初の岡山県の頂点に立ちました。
農業クラブでは、本校が県連盟の事務局となり、11月には本校体育館で岡山県大会を開催する予定でしたが、残念ながら中止となりました。しかし、ピンチはチャンスと捉え、8月下旬にはZoomによりオンラインで農業関係高校8校をつなぐ農ク代表者会議を、本校が主催者となって初めて実施することができました。
家庭クラブにおいては、岡山県家庭クラブ研究発表会がビデオ審査で行われ、学校家庭クラブ活動の部で、本校が「手作りバッグで地球を救おう!~私たちの手で今できること~」と題して発表し、見事に優良賞を獲得しました。
他にも、就職試験の解禁が1ヶ月遅くなるなど、今までの当たり前が通用しなかったり、日常生活のいろいろな場面で、命を第一に考えて、どのような行動を取るべきかをその瞬間・瞬間に考えさせられる1年でした。
誰もがその場に応じた対応力を求められる1年でしたが、みんなはそれぞれ、自分で考え自分で行動できる、いわゆる“自律”に向けて、一歩も二歩も成長してくれたものと思っています。
それでは、今年の冬休みは、家庭で過ごすことが多いと思いますが、健康には十分注意し、コロナ対策をしながら、充実した冬休みとなることを願い、以上で、2学期終業式の式辞といたします。

令和2年度2学期始業式式辞(令和2年8月17日)

おはようございます。
9日間という短い夏休みが終わり、例年より2週間早く、いよいよ今日から2学期が始まります。2学期というと例年ならば多くの行事が集中する学期です。体育祭、桃源祭、シクラメン祭り、生デフェスなどを予定していますが、コロナウイルスの感染状況に応じて対応せざるを得ない面があり、具体的な内容が未確定の行事もあります。
そのような状況の中、行事と並行して3年生は例年より1ヶ月遅れて10月16日から就職試験が開始となり、合わせて進学試験も順次行われていきます。
3年生にとっては自分の進む道を決める大切な学期になりますが、面接練習など、もう少ししておけば良かったと後で後悔することがないように、しっかり準備をして合格目指して、頑張ってください。
最近、コロナ禍で企業の人員削減が加速し、希望退職者の募集が大企業でも相次いでいるとのニュースも入ってきています。就職でも進学でも一発合格なら何も言うことはありません。しかし、一生懸命合格に向けて努力を続けていても、不合格となる場合もあります。
一番肝心なのはその時です。
長い人生において、試験の合否だけでなく、いろいろな場面で、勝つこともあれば負けるときもあります。負けたときは成長するチャンス。次どうしたら勝てるのかを真剣に考えるチャンスです。負けた原因を探ろうともしないのは、すごくもったいないことです。負けは、自分を成長させるチャンスだと前向きに考えてください。
さて、今日は「お辞儀」について少し話をしたいと思います。これは、先日9日の山陽新聞の「ちまた欄」に先生が『大人のお辞儀する姿に感動』というタイトルで投稿した内容と重なります。1ヶ月ほど前の早朝、瀬戸南高校の横に点滅式の信号機がありますが、それより1つ北に信号機のない横断歩道があります。そこで30歳代と思われる男性が、ランニングの途中だったのか上下黒色のジャージ姿で立っていました。対向車のトラックが止まったのを見て、先生も車を横断歩道の手前で一旦停車をしました。すると男性は横断歩道を渡る前にトラックの方にお辞儀をして渡り、渡ってから振り返ってこちらに向かってもお辞儀をして走って行きました。
小学生がマナーとしてお辞儀をする光景はよく目にしますが、大人が同じようにする光景は久しぶりに見ました。正直感動しました。
小学生までは、誰でもできていたことが、大人になるにつれてできないことがたくさんあります。挨拶もそうですし、脱いだ靴をきちんとそろえておくこともそうです。本校、瀬戸南高校のトイレでも、周りに誰もいないとき、乱れたスリッパをそろえている人を1学期中に何人も目にしました。このときは感心しました。
今までは当たり前にできていたことが、学年が上がるにつれてできなくなったと感じている人は、この2学期、初心に返って、今一度自分の行動について考えてほしいと思います。
本校に来られる進路関係のお客様から、こんなことを耳にしました。企業の方が求人票を持って本校に来られたとき、本校の先生方は、2階から降りていって玄関まで迎えに行き、2階の進路指導室まで案内します。話が終わった後は、1階の玄関まで一緒に降りていってお礼とお見送りをします。
授業などで忙しい中を、ここまで丁寧な対応をしてくださる高校の先生は初めてですと言って帰って行かれます。
礼を尽くせば礼が返ってくる。挨拶すれば挨拶が返ってくる。お辞儀をすればお辞儀が返ってくる。今後も当たり前のことが当たり前にできる生徒であってほしいと思っています。
最後に、今朝、テニスの錦織圭選手がコロナに感染したというニュースがありました。年齢を問わず、コロナで入院していた人が完治し、一旦退院したにもかかわらず、何ヶ月も微熱が続くなど、後遺症に苦しんでいる方もおられます。 最近は、若い人から年齢の高い人に感染されているという報道もあります。今後もコロナ対策を徹底してほしいと思います。
また、今日も最高気温が38℃になるとの予報が出ています。2学期は、非常に長い学期となりますが、コロナと熱中症に十分に気をつけながら、みんなが成長できる学期となることを期待して、2学期始業式の式辞といたします。

令和2年度1学期終業式式辞(令和2年8月7日)

おはようございます。

例年ならば7月19日に1学期の終業式を体育館で行っていましたが、今年度は約2週間遅れて、しかも3密を避けるためにオンラインでの終業式となりました。その原因であるコロナウイルスの感染については、8月に入り、連日のように若者の間での感染が相次ぎ、県内の感染者数も100人を超えました。特に重症化しやすい高齢者や基礎疾患を持たれた方への拡大が懸念されています。 感染へのリスクを自覚する人は、高齢者との接触をできるだけ避けると同時に、手洗いやマスク着用、3密の回避といった基本的な対策を今後も徹底してほしいと思います。そして、明日から9日間、夏休みに入ります。短い期間中ですが、ホッケーやバスケットなどでは大会があったり、園芸科学科が栽培したブドウを販売するブドウ市も11日と13日に本校で行われます。

さて、以前クラスで紹介があったと思いますが、こういう高校生になってもらいたいと思い、あえて話をさせてもらいます。それは、5月25日の山陽新聞朝刊の「ちまた」という読者欄に、私が投稿した記事のことです。新聞記事のまま読みます。

『職員朝礼で一人の教員が「いい話があります」と発言されました。昨日1歳と5歳の子どもさんを連れたお母さんから学校に電話がありました。岡山県総合運動公園の交差点での出来事です。1歳の子どもさんが泣いて、なかなか自転車に乗ってくれなくて困っていたところ、自転車に乗った2人の女子高校生が来てくれ、泣きじゃくっている子を一生懸命にあやしてくれました。2人は信号が変わって、いったん渡って行きましたが、子供がまだ泣き止まず信号を3、4回渡れずに困っていたところ、また戻ってきてくれました。しかもどこで買ったのかお菓子をくれて、優しくまたあやしてくれました。どこの高校ですかと尋ねると、「瀬戸南です」と言って帰っていかれました。本当にありがたかったので学校に電話をしました、とのことでした。その日はちょうど、学年別の分散登校の日でした。コロナ禍でなかなか元気がでない中、職員室では自然と拍手が起こりました。やはり教員は生徒から力をもらっているというのが分かった瞬間でした。』

以上、掲載されたままの文章です。山陽新聞は約40万人の方が読まれているそうですが、この記事が新聞に載ってから、多くの人から瀬戸南の生徒さんは、素晴らしいですねとか、優しい生徒さんが多いんですね、新聞記事を読んだだけで瀬戸南高校がどんなにいい学校でどんなにいい生徒さんばかりかよくわかりましたという声を、本当に大勢の方からいただきました。大変誇らしい気持ちになりました。

明日からの夏休みは短いですが、それでもみんなにとって、今の学年としては一生に一度の夏休みです。家庭での生活が中心にはなりますが、やはり、コロナと熱中症には十分配慮しながら有意義な時間を過ごしてください。

以上で1学期終業式の式辞といたします。

学校再開についての校長あいさつ(令和2年6月3日)

おはようございます。いよいよ今日から本格的に学校が再開します。みんなはそれぞれ、昨日まで外出するのを我慢して家庭で勉強をしてきたと思います。今日の学校再開を本当に楽しみにしていたと思いますが、その気持ちは、みんなだけでなく、先生方も全く同じ思いです。しかし、学が再開したと言っても、去年までとは全く違った環境での学校再開となります。現実として、オリンピックが延期されたり、夏の甲子園大会が中止になったりしたように、農業クラブの全国大会や岡山県大会も全て中止となりました。本当に残念ですが、今の状況では仕方のないことだと思います。 さて、今日からの学校生活では、ここ2ヶ月できていなかった授業を優先していく必要があります。しかし、それ以上に大切なのは、完全に消滅していないコロナウイルスに、みんなが感染しないことです。東京では、最近20代、30代の若い人の感染が半数以上になっています。また、昨日北九州市では小学生が5人、中学生も感染し、第2波が来ています。コロナウイルスは、エイズウイルスなどと違って感染力が強いとされています。また、感染しても症状の出ない「無症状感染者」を介してウイルスがさらに広がっていきます。家族に高齢者や幼児など体力の弱い人がいると、自分は重症化しなくても、命に関わる事態に発展する確率が高まります。そして、何より未だに治療法が確立されていません。本来であれば、人と人の接触を避けるのが一番ですが、学校は集団生活の場なので、そういうわけにもいきません。防止策は、やはり密閉・密集・密接の「3密」の場面をつくらないこと。具体的には、毎朝、必ず検温をしてきてください。そして、マスクの全員着用、手の消毒は、教室前にある消毒液で一日何度でも消毒をしてください。そして、「無言はおもいやり」と考え、友達と話をしていると、ついつい近寄ってしまいますが、いつも以上に社会的距離を取り、大きな声で話すのは唾液の飛沫感染につながるので止めてください。ヨーロッパで一番早く学校を再開したデンマークでは、手洗いの他、文房具や食べ物を交換しないなどの感染対策を徹底しているそうです。

繰り返しますが、特に学校内では500人を超える人が活動しています。密になりやすい環境なので、全員マスクを着用してください。授業中は当然ですが、休み時間の廊下でもマスクをしてください。マスクは自分の命を守り、相手の命を守り、自分や相手の家族、お年寄りの命を守る一番の方法です。先生方は、万が一、マスクをしていない人がいたり、密接に話をしている人や大きな声を出している人を見かけたりすると注意をします。これは命を守るためです。 また、登下校の時、特に電車やバスといった密閉された空間では、自分は大丈夫と思っている人がいるかも知れませんが、周りには基礎疾患を持った方やお年寄りも大勢おられます。

マスクをしていない人を見て、直接注意はされなくても、心の中で「どうしてこんな時にマスクをしてないのか」と腹立たしく思っている人も必ずいます。今はマスクをすることが相手への一番の思いやりです。校内では授業中も休み時間も全員着用ですが、体育や農業の実習などでは、その内容によって、マスクを外す場面があると思います。その時は、先生方がきちんと指示をしますので、その指示を守ってください。

最後に、世界中が、人類が今までに経験したことのない状況が続いている中での学校再開ですが、みんなが健康で有意義な学校生活を送ってくれることを願って、学校再開にあたっての挨拶とします。

令和2年度入学式 式辞(令和2年4月9日)

「雨だれ石をうがつ」

本日、令和2年度入学式に当たり、御来賓の御臨席を賜り挙行する予定でしたが、新型コロナウイルス感染予防対策として、お忙しい中お越しくださいました保護者の皆様と教職員で、新入生の皆さんの入学をお祝いしたいと思います。
ただ今、入学を許可いたしました新入生の皆さん、入学おめでとう。
そして、保護者の皆様には、お子様の晴れの御入学、心よりお喜び申し上げます。
ここで、新入生の皆さんに、入学に当たり、一つお願いをしておきたいと思います。
それは、瀬戸南高校での3年間で、何事にも挑戦し、努力する人になってほしいということです。
本校では中学校まで学習していた普通教科の他に、新しく専門教科を実習を通して、知識と技術を身に付けていきます。また勉強以外に、部活動や生徒会、農業クラブ、家庭クラブ活動など取り組むものがたくさんあります。何も恐れず、将来の夢に向かって、常に好奇心を持って、いろいろなことにチャレンジしてください。
成功だけでなく、失敗も経験してください。失敗したら、やり直せばいいし、諦めないうちは失敗ではありません。いろいろな失敗経験を積み重ねて得たものこそが、将来皆んなの“人生の宝物”となります。
また、学校は集団社会ですから、“人間としての生き方”を勉強するところでもあります。良いことと良くないことの判断をしっかりして、積極的、意欲的に行動してください。「継続は力なり」です。どんな小さなことでも続けて努力すれば、塵も積もれば山となります。この努力には、忍耐も必要でしょうし、苦痛も伴うことがあるかもしれません。
「雨だれ石をうがつ」ということわざがあります。
「雨だれ」というのは、屋根や軒先からぽたぽた落ちる雨のしずくです。また、「石をうがつ」とは、「石に穴をあける」ということです。
つまり、屋根から落ちる雨だれのような小さなしずくでも、長い間ずっと同じ所に落ち続けると硬い石に穴をあけてしまうということから、小さなことでも根気よく努力すれば、大きな結果が得られるというということを表したことわざです。
今日からここ瀬戸南高校で自分の可能性に挑戦し努力し続ける人になってください。
最後になりましたが、保護者の皆様にお願いがあります。
高校生は、「第2の誕生」と言われるほど、心と体の変化が激しく、不安と悩みの多い時期です。御不安も多々あろうかと思いますが、お子様は、苦しみながら、時には回り道をしながら、壁を一つひとつ乗り越えて成長していきます。
私は常々思います。子どもは親や教師の言う通りにはなかなかなりませんが、親や教師の行動を、真似をしながら成長します。だからこそ、子どもにこうなってほしいという姿を、我々大人が子どもたちに見せていかなければならないのです。
そして、何より大切なことは、御家庭と学校とが、お互い補い合いながら、お子様の教育に当たることだと思っております。学校と家庭が十分に連携し、信頼しあえるよう努めてまいる所存ですので、本校の教育方針に対する御理解と御協力を、切にお願い申し上げまして、式辞といたします。

令和2年度1学期始業式 式辞(令和2年4月8日)

おはようございます。
いよいよ令和2年度が始まりました。
今年は大変厳しい中でのスタートとなりました。
いつもの年であれば、今年度みんなに頑張ってもらいたいことを話すべきところですが、今日は新型コロナウイルスに関係したことに絞って話をしたいと思います。
岡山県内の感染者は、現在12人ですが、昨日夕方「緊急事態宣言」が出されたように東京や大阪などの大都市やアメリカ・ヨーロッパなど、世界各国で大勢の感染者と亡くなった方がおられます。感染すると発熱やのどの痛み、咳が1週間程度続いたり、だるさを感じたり、また食べ物の味や臭いがしなくなるという特徴もあります。重症化すると肺炎になり、特に高齢者や基礎疾患のある人は重症化しやすい傾向にあります。
新型コロナウイルスは「飛沫感染と接触感染」によって感染します。
クラスターと呼ばれる集団感染を防止するためには、
●換気の悪い「密閉空間」
●大勢が集まる「密集場所」
●間近で会話をする「密接場面」
の3つの「密」が重ならないように工夫することが大事です。
まず、本校での感染防止策について、話をしておきます。
みんなが登校してくる前には、毎朝、先生方で教室の扉や手すりなどは消毒をしておきます。
また、体育館での全校集会はしません。全校が集まる必要がある場合は、今日のようにグランドにするか、校内放送で行います。
また、学年集会は体育館で行います。その場合もひとり一人の間隔はできるだけ広くとります。
そして、4月30日を目途に、登校時間を遅らせて9時30分SHR開始とします。
授業は5分短縮とし、掃除は週2日。放課後実習と部活動は残念ながら中止とします。
ここからは、みんなにお願いしたいことを8つ言います。
1つ目は、休み時間は、教室や実習室の窓とドアを全て解放して、換気を徹底してください。
2つ目は、マスクについてです。
先日から、ウサギメールやHP、クラッシーなどで連絡しているように、マスクの着用を心掛けてください。手作りマスクも良いと思います。
3つ目は咳エチケットと手洗いについてです。
唾液の飛沫感染を防ぐには、マスクがあれば大丈夫ですが、そうでないときは、手で口を押さえても指の隙間から飛沫するので、ハンカチで口を覆うとか、服の袖で飛沫を押さえてください。
4つ目は、毎朝、家で検温してから登校してください。計ってない場合は、登校後すぐに職員室前で計ります。その場合、計るのに時間がかかって授業に支障が出てもいけないので、必ず検温してから登校してください。
5つ目は、登校するかどうかの判断です。
37.5度以上の場合は、学校を休んでください。
また、37.5度までなくても、体調がおかしい場合、いつもと違うだるさや息苦しさ、風邪かなと思っても決して無理をせず休んでください。
その場合、みんなの体調を確認した上でインフルエンザと同じ出席停止扱いとし、欠席扱いとはしません。
6つ目は、放課後特別な用事がない場合はすぐ下校し、不要不急の外出は避けてください。
7つ目は、一番大切なこととして、みんなが感染しないこととみんなの家族が感染しないことです。今、世界中では生後6週間の乳児から、みんなと同世代の人、志村けんさんのような年齢の方まで、年齢を問わず、重症化したり、亡くなっておられます。若いから大丈夫ということは決してありません。
自分を守りながら、人にうつさない行動をとってほしいと思います。
そして、現在のところ本校では、みんなや先生方にも、幸いにも感染した人は出ていません。しかし、感染予防を徹底していても、いつ感染するか分かりません。体調がいつもと違うと感じたら、学校に連絡したり、「帰国者・接触者相談センター」や医療機関に必ず相談をしてください。
8つ目として、万が一感染したとしても、本校の生徒には感染した人に対して「差別や偏見、いじめ」などの発言や行動をする人は一人もいないと信じています。
最後になりましたが、今後何かと不自由なことも多かったり、我慢しないといけないことも多いかと思いますが、お互い感染予防策をしっかりとしながら、1日でも早く元の学校生活に戻れることを願って、1学期始業式の式辞といたします。

令和元年度第93回卒業証書授与式 式辞(令和2年3月1日)この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は 11.jpg です

昨日の冷たい雨から今朝は一転確かな春を感じる快晴となりました。
本日は多数の保護者の皆様の御臨席を賜り、岡山県立瀬戸南高等学校令和元年度卒業証書授与式が、厳粛に挙行できますことはこの上ない喜びであり深く感謝申し上げます。
ただ今、卒業証書を授与いたしました151名の皆さん、卒業おめでとう。
皆さんは本校所定の課程を修了され、栄えある第34期卒業生として晴れの日を迎えられました。心からお祝いを申し上げます。
保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。人生で最も多感でしかも著しい成長期にあるお子様が、こうして卒業という慶びの日を迎えられましたことは、感慨もひとしおかと御推察申し上げます。また、今日まで3ヶ年にわたり、本校の教育活動のために、多大な御支援・御協力を賜りましたこと、全教職員を代表し改めて厚くお礼を申し上げます。
卒業生の皆さんは、平成29年4月、希望に胸をふくらませて本校に入学して以来「創造・自律・友愛」の校訓のもと、学業をはじめ三本部の活動、そして部活動にと情熱を傾けてきました。とりわけ、命と向き合い、命を育てる学習や夏の猛暑、冬の厳しい寒さに耐えての実習を通して身につけた力は、今後の皆さんを支える大きな財産です。
今、卒業式に臨み皆さんの脳裏には、どんな思い出が去来しているでしょうか。休み時間や部活動で交わした友との何気ない会話、授業や実習での先生方とのやりとり、友情を深め合った体育祭、青春のエネルギーを燃やした桃源祭、東京への修学旅行の他、伝統のシクラメン祭りや生デフェスなどの学校行事でしょうか。或いは、進路実現のために努力を重ねた日々でしょうか。本校での生活を通して、自分の素晴らしいところをきっと見つけてくれたものと信じています。本校での出合いと思い出は皆さんの一生の宝物です。
さて、今年は2020年夏のオリンピックが56年ぶりに東京で開催されます。特に8月25日からは、人種や地域、そして様々な身体的障害を乗り越えて限界に挑戦する人たちの大会であるパラリンピックが開催されます。
ここで、私が感銘を受けた斉藤淳一さんの五行歌を紹介します。「100メートル9秒台、一歩 30分、どちらが凄い」という歌です。100メートルを9秒台で走る人がいる。確かに凄い。しかし、一歩を30分かけなければ歩けない人がいる。
身体の障害であれ、知的な障害であれ、健常者には何でもない作業一つにも、神経を張り詰め、全身全霊を込めて取り組む人たちがいます。
ある知的障害を持つお嬢さんが、成人式を迎えその時の感慨を語る父親の文書を読んだことがあります。「言葉を話せず、泣き声だけを発するという毎日を一生懸命生きてきた娘は、私たち親の誇りである。」パラリンピックが近くなると思い出す言葉です。
皆さんのこれから出ていく社会は、日々いろいろな境遇と戦っている人もおられます。どうか本校で培った優しい心で接してください。また、大きな可能性を秘めた社会ですが、複雑で難しい社会でもあります。良いことも悪いことも皆さんの回りに起きてくるでしょう。周りの人としっかりと向き合い、本校で学んだ自分の力を信じて、苦しいことがあっても、決して諦めず、逞しく生きて行ってほしいと願います。
いよいよ本校を巣立つ時がきました。151名の卒業生、一人ひとりの限りない前途に、幸多いことを、心よりお祈りし、式辞といたします。

令和元年度3学期始業式 式辞(令和2年1月8日)この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は 01.jpg です

「約束の時間よりも5分早く行こう」

新年、明けましておめでとうございます。いよいよオリンピックイヤーとなりました。日本での開催は50年か100年に一度とも言われています。開幕まで200日を切った東京オリンピック・パラリンピックを楽しみにしたいと思います。
反面、西日本豪雨からちょうど1年半が経ちました。岡山県内では約5000人の方が、今も仮設住宅での生活を余儀なくされています。また、10日後の1月17日は、阪神淡路大震災から25年目を迎えます。今年こそはオリンピックを筆頭に、明るいニュースが増えるとともに、災害の少ない年になることを期待したいと思います。
さて、新年に当たり、「1年の計は元旦にあり」と言われるように、この2020年、みんなは何を目標にするかを決め、途中で止めることなく、結果はどうあれ、最後まで「継続は力なり」で、頑張ってください。
まず、1年生は、高校生活に慣れた頃ですが、車の運転と同じで、免許を取って運転に慣れた頃に一番交通事故が多いとよく言われます。学校生活に慣れた今、一番気をつけておくことは、今よりさらに上を目指して努力する人と、逆に慣れたことで怠ける人との2通りに分かれます。どちらの人になるかで、将来の自分の進路に大きな差が出てくるので注意をしてください。
2年生は、あと半年で自分の進路を決定する時期が来ます。今の時代、仕事の定年はほぼ65歳ですが、みんなの頃には70歳か75歳にはなっていると思います。そうなると、高校を卒業して就職しても、進学しても、この先50年以上、非常に長い期間、社会の一員として働くことが、毎日の生活の中心になります。その50年間、どんな仕事をするか、これからの半年で決めることになります。自分がやりたい仕事をして50年を過ごすか、やりたくない仕事を我慢して50年過ごすかは、この半年が勝負です。周りの人と相談しながら、勉強や部活動、資格取得などに精一杯取り組み、自分が後悔しない進路を見つけてほしいと思います。
3年生は、卒業考査まであと2週間、卒業式まで2ヶ月もありません。 「立つ鳥後を濁さず」とよく言われます。全ての面で有終の美を飾ってください。最近は3月1日の卒業式が終わったらすぐに出勤してほしいという会社も多くなっています。
社会人となる3年生に、株式会社JCIの浜口社長が書いた「仕事のルール」という本の中から一つのルールを紹介します。
それは「約束の時間よりも5分早く行こう」というルールです。
『仕事でもプライベートでも絶対に行うことがあります。約束をしたら時間を守ることです。しかも、待ち合わせよりも5分早く着くようにしてください。待ち合わせの時間がタイムリミットです。約束の時間を守れない人は、ルーズだと判断されてしまいます。約束より早く行くことで、「気遣いの出来る人」として評価は高まります。たかが5分、されど5分。たった5分の違いで、あなたの人生が大きく変わることがあります。周りの人はその些細な5分の心がけを本当によく見ています』と書かれています。
この「5分早く行く」ことは、1・2年生にもいえますが、高校生活の中で毎日意識して取り組めることです。例えば、授業や実習でも早めに全員がそろって、チャイムが鳴ると同時に授業がスタートできるとか、予定時間前には全員の集合が完了していれば、効率的に物事が進みます。
やはり社会人としての一番大切なルールだと思いますので、3学期は特に時間に意識した行動をとって、社会人としてのマナーを身に付けてほしいと思います。
それでは、みんなにとって、2020年が良い年になることを願って、3学期始業式の式辞といたします。

和牛甲子園出場の壮行式 激励の言葉(令和2年1月8日)

和牛甲子園への出場、おめでとうございます。この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は 02.jpg ですこの画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は 03.jpg です
1月4日の山陽新聞全県版のトップに「瀬戸南 県勢初出場」と大きな見出しで記事が出ていました。また先ほど、治郎丸先生から和牛甲子園の内容と出場者の紹介があったので、みんなもよくわかったと思います。

農業あるいは生活デザイン科の人は食物の関係で知っている人も多いかと思いますが、TPPに次ぐ大型の日米貿易協定が、この1月1日に発効され、1週間が経ちました。アメリカ産牛肉などの農産品が、日本に輸入されるときに関税が引き下げられたことで、アメリカ産の牛肉やチーズやワインの値段が下がるそうです。しかし、逆に日本産の牛肉が売れなくなるのでは無いかと心配する声が多くなっています。
そのような状況の中で、今回東京中央卸売市場で開催される和牛甲子園は、将来の畜産業の後継者となり得る農業高校生が全国から30校集まり、体験発表などをすることによって、グローバルな視野での肥育技術の向上につながるものと思っています。
ぜひ、和牛甲子園で得た全国レベルの知識と技術を、今後の実習で生かしてほしいと思います。頑張ってきてください。
以上で激励の言葉といたします。

令和元年度2学期終業式 式辞(令和元年12月24日) この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は 2学期終業式-150x146.jpg です

令和元年も、あと残り1週間となりました。
振り返ってみると、5月1日に元号が平成から令和に改まりました。また、10月からは消費税率が8%から10%に引き上げられました。他にも、昨年は西日本豪雨でしたが、今年は東日本で台風による大雨被害が相次ぎました。先日の本校三本部立ち会い演説会において、生徒会が来年度の活動の一つに防災活動を挙げていましたが、その活動には大いに期待したいと思っています。
スポーツの分野では、全豪オープンテニスでの大坂なおみ選手の優勝や、「スマイルシンデレラ」と言われた渋野日向子選手の全英女子オープンゴルフ、初優勝がありました。9月には、ラグビー・ワールドカップが日本で初めて開催され、日本が決勝トーナメント進出という快挙を達成し、今年の流行語大賞に「ONE TEAM」が選ばれました。
さて、本校では、先日岐阜県で行われたホッケー全国選抜大会に女子チームが2年連続で出場し、1回戦で九州ブロック1位代表の佐賀県のチームに0対1で負けはしましたが、中国ブロック代表としての責任は立派に果たしてくれたものと思っています。次は3年連続出場と男女アベック出場を期待しています。
学習面では、農クプロ発表で中国ブロック大会に進んだのが、プロジェクト発表での生物生産科の「おかき戦隊」と意見発表での2Cの平山さん。農ク全国大会への出場は叶いませんでしたが、毎日の練習は大変だったと思います。また、全国地域安全運動の標語において3Aの日笠君の「ちいきの目 たくさんあれば 心強い」が全国2位。毎日農業記録賞では3Bの岡崎さんが「ブドウの長期保存の研究」で優良賞。家庭クラブのプロジェクト発表では、「復活!備前黒川かぼちゃ」が、岡山県大会で見事優良賞を獲得しました。
時間の関係で全ての紹介はできませんが、他にも多くの活動がマスコミに取り上げられて高い評価を受けています。今後も目の前にある目標、それがどんなに小さな目標であっても、途中であきらめることなくコツコツと努力を続けて、目標達成まで頑張ってほしいと思います。
最後に、先生が今年4月に先生方にお願いしたことを1つ紹介します。
学校は、生徒が成長できる場と機会を多く提供するところなので、例えば様々な行事での挨拶にしても、計画・準備にしても、実践にしても、生徒のみんなが少し苦労する場面があるかもしれないが、生徒に全てをまかせてみてほしいとお願いをしました。

先日の三本部立ち会い演説会での候補者挨拶でも、原稿を全く見なかったり、少しだけ原稿に目を落としながら挨拶をする人がいました。また、この前の防災講習会でも、最初から最後まで全てを整備委員の人が講師役をしてくれました。確実にレベルアップしていると感じました。緊張する中で何かが出来たときには、誰でも自分が成長できたという実感があると思います。
失敗をしたときには、少々恥ずかしい思いをすることがあるかもしれませんが、「失敗は成功のもと」と言われるように、何度失敗しても反省して改善していくと必ず成功につながっていきます。失敗した経験が多い人ほど、確実に成長します。3学期も引き続き、生徒のみんなが中心となった活動を増やしてほしいと思います。
それでは、これからも寒い日が続きますが、健康にはくれぐれも注意して、充実した冬休みを過ごしてください。
以上で、2学期終業式の式辞といたします。

令和元年度 三本部立会演説会(令和元年12月10日)

立ち会い演説会にあたり、少し話をします。
今年7月に行われた参院選での投票率は全体で約50%でした。年齢別に見ると、高校3年生に当たる18歳の人が投票に行ったのはわずか35%で、全体と比べて非常に低い投票率でした。
今、みんなも知っているように、香港では若い人が中心になって、あの行動自体には賛否両論ありますが、香港の未来を何とかしたいと行動している様子が、テレビで毎日のように放送されています。
今の日本では、社会に対して不平や不満があったとしても、投票率が低いと言うことは、今の政治に満足していると判断されても仕方ない状況になっています。
しかし、せっかく選挙権という「権利」が与えられたのであれば、まずは投票所に行って、自分の気持ちを伝える手段として投票する必要はあると思います。
さて、本校の話をすると、7月の参院選では、有志8人が、全国の高校では初めての企画として、岡山選挙区の3人の立候補者にインタビューをしました。そして、その様子を動画にまとめて、みんなに見てもらって「模擬投票」をしました。
また、来週の火曜日には、岡山県庁で「岡山県高校生議会」が開かれます。県内から20校、132人が参加して、岡山県議会の議論の参考にするための場がもたれます。本校からは、8人が参加して「スマート農業について」質問をすることになっています。
こうした取組の中から、選挙に対する瀬戸南高校のみんなの意識は徐々に高くなってきていると思っています。
今日の立ち会い演説会についても、先日は、たすきをした三本部の役員候補者が、生徒昇降口で、挨拶運動を兼ねた選挙運動をしている様子を見て、自主的・活動的で晴らしいと思いました。
学校は生徒のみんなが主役であって、みんなが学校をこのようにしていきたいという方向を考え、実行していくところです。
今日の選挙で当選した人は、みんなの代表として、本校がさらに良い学校になっていくようリーダーシップを発揮してください。そして、投票したみんなはしっかりとそれに協力していってください。以上で挨拶とします。

ホッケー部全国選抜大会出場の壮行式 挨拶(令和元年12月10日)

2年連続での全国選抜大会出場おめでとう。
先生自身、少し昔を思い出すと、7年前に本校で校長をしていた時、放課後のグランドでは、ソフトテニス部が今と同様にテニスコートで多くの部員が一生懸命に練習をしていました。
しかし、広いグランドでは、北側半面のみでホッケー部が練習をしているだけでした。グランドの南側半面は全く使われておらず、せっかく場所があるのにもったいないと思っていました。そしてその翌年に軟式野球部ができました。
そのような状況の中で、4年前に妹尾裕介先生が本校に赴任されてから、一段とホッケー部が頭角を現し、部員も増えていき、練習はきついかもしれませんが選手のみんながしっかりと妹尾先生の指導について行ったからこそ、2年連続の全国選抜大会出場につながったものと思っています。
全国大会では、一勝と言わず優勝を目指して頑張ってきてください。
そして、男子は11月の中国大会で強豪八頭高校に破れはしたものの、互角の戦いだったと聞いています。
夢として、近い将来、ぜひ男女アベック出場を果たしてくれることを期待しています。
それでは、以上で激励の言葉といたします。

令和元年度 瀬戸南高等学校 創立94周年記念式 式辞(令和元年10月1日)

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日ごとに秋も深まり、農場では黄金色の稲穂が豊かに実る中、ここ東備・瀬戸の地にあって、本校は創立94年の時を刻んでまいりました。
本日は、吉田銑介同窓会長、幡中千秋副会長を始め4名の副会長に御臨席をいただき、こうして創立94周年の記念式を挙行できますことを、大変ありがたく思います。
本校は、大正15年3月に、農業を主として幅広い発展を続けていた旭東地域の将来を担う農村青年に、実業教育を行うため「岡山県瀬戸実業学校」として設置が許可され、94年前の今日10月1日に開校式を挙行いたしました。
地域の方々の熱望により誕生した本校は、大正、昭和、平成、令和という長きに渡り、実学にいそしむ若者たちの学舎として、多くの優秀な人材を育てることで、その歴史を築いてきました。
その間、5回の校名変更が行なわれましたが、それは、ここ瀬戸の地で時代とともに生きてきた本校の歴史を表すものでもあります。
現在の校名は、昭和59年4月、今から35年前に高等学校再編整備により家政科2学級が新設された年に、「瀬戸農業高等学校」から「瀬戸南高等学校」に変更されました。本校の卒業生は、この春平成31年3月末で、11,823名となりました。同窓生の多くが地元岡山に残り、地域の発展に貢献をしています。
現在、本校は、平成元年に制定された、「創造・自律・友愛」の校訓を基に、平成22年度には「いのちと心の教育で人づくり」を教育目標に定め、常に高い水準の教科学習を目指し、よりわかりやすい授業の工夫を重ねながら、学校行事や課外活動に取り組んでいます。
さて、生徒の皆さん、校歌の三番には、「物理の里 永久に 受け継がんとて 集いたる」とあります。「物理(もとろい)」とは、この地域の古い呼び名「物理村」を意味します。
35年前に新生・瀬戸南高校としてスタートした時につくられたこの校歌には、本校建学の精神である「若者に実業教育と地域への定着」という地域の方の熱い思いが引き継がれています。
時代が変わり、瀬戸南高校で学ぶ人は変わっても、目指す学校の姿はこの校歌に託されています。すなわち、校歌は母校を託す先輩から後輩へのバトンであり、時代を超えて本校に関わる全ての人とつながるもの、学校としての一体感をつくるものだと思います。
結びに、生徒の皆さんが創立94年という伝統を大事にしながら、どうか校歌の通り、瀬戸南での出会いと学びの中で、一人ひとりが夢をもち、その夢の実現に向かって努力を重ね、「実り」多き人生となることを祈念し、創立記念式の式辞といたします。

令和元年度2学期始業式 式辞(令和元年9月2日)      この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は 2学期始業式-150x109.jpg です

夏休みも終わり、朝夕少し秋の気配を感じます。しかし、これからもしばらくは、秋雨前線の影響で、蒸し暑い日がつづくと予報が出ています。
身体がまだ学校生活に戻っていない時期です。特に実習や部活動では、水分を積極的にとるなど、熱中症対策をしてください。
今年の夏を振り返ると、西日本豪雨から一年が過ぎ、岡山県では雨による災害は少なかったものの、先週には九州北部で大雨特別警報が発令され、甚大な被害が出ました。今後も突然の雷や豪雨、地震など、いつ発生するかわかりません。常に情報を集めるアンテナを高く立て、危機意識を持って生活していくことが大切だと思います。
さて、8月に入ると、スポーツ界で世界中を驚かせる快挙がありました。それは、女子ゴルフの渋野日向子選手が、全英女子オープンにおいて、日本人として42年ぶりに優勝したことです。渋野選手は昨日も北海道の大会で28ラウンドオーバーパーなしの日本タイ記録を出していました。
知っている人も多いと思いますが、彼女は本校から南にわずか1㎞ほどのところにある平島小学校、そして上道中学校を卒業した、まさに地元の中の地元出身の選手です。みんなの中にも後輩は多いと思います。
8月4日、生中継が深夜でしたが、先生も何とか寝ずにテレビで応援し、世界一になった瞬間は本当にびっくりしました。彼女のプレーは当然すばらしかったですが、それ以外にすごいと思ったのが、移動する時、ギヤラリーに常に笑顔で接したり、ハイタッチをしたり、また、子供のゴルフボールにサインしたりと、普通、試合中で緊張してなかなかできないことを、当たり前のようにする彼女は、20才という若さにして、またプロとしても本当にすばらしいと感じました。
知ってのとおり、彼女は「スマイル・シンデレラ」と呼ばれていますが、かつては、嫌なことがあったらふてくされたり、試合中にいらだちを隠せなかったことも多々あったと聞いています。そんな時、お父さんが「周りの人が嫌な感じを受けるから駄目だ」と、口酸っぱく注意をしたからこそ今の彼女の笑顔があるそうです。
ただ、彼女が賞賛されているのは、その笑顔だけでなく、競技をスタートする前には必ず、コースに向かって頭を下げ、一礼をする謙虚な姿だそうです。
最初に一礼することで、これから自分が試合に臨むといった心の切り替えをする。競技が終わった時の一礼は、自分が心を磨いた場所への感謝を表しているそうです。
この一礼をする習慣は、日本人として、世界に誇れる素晴らしい礼儀作法です。授業や部活動などで、最初と最後にする一礼も同じだと思いました。
話は変わりますが、2学期には、体育祭、桃源祭など多くの学校行事があります。
どの行事も、各クラスや三本部などでしっかりと計画を立て、協力し、一人一人が自分の役割を果し、達成感を味わえる行事にしてください。
また、3年生には学校行事と並行して、いよいよ16日からは就職試験が始まります。面接練習を重ね、礼儀作法や正しい言葉遣いを身につけ、自信を持って試験に臨んでください。
最後になりますが、「秋の日はつるべ落とし」と言われるように、これから12月の冬至に向かって、日が暮れるのが一日に一分ずつ早くなります。学校行事や部活などで帰るのが、遅くなる人もいるかと思いますが、できるだけ暗い道は避けるなど、不審者対策と交通事故防止に努めてください。
それでは以上で、2学期始業式の式辞といたします。

令和元年度1学期終業式 式辞(令和元年7月19日)

~ “心と行動” もしっかりと磨く夏休みに~

台風の接近が気になるところですが、今日で1学期が終わります。
今朝、山陽新聞を読んでいると、一面には昨日の京都アニメーションの放火の事件が大きく載っていました。33名の方が亡くなられましたが、亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、警察には放火した犯人の動機をしっかり究明してもらいたいと思います。
新聞を読み進めていると、まず30面の「東備版」に大きく「パスクラサンソースを作ろう」「瀬戸南高生が挑戦、桃源祭での販売を目指す」との見出しがありました。記事の中で園芸科学科3年の清水萌苗さんが「先輩から引き継いだ活動をレベルアップさせ、地域が誇るフルーツを全国にPRしたい。」とコメントしていました。
今日も本校の記事が載ったなぁと紙面をめくると、今度は32面の「全県版」に大きく「サッカーファジアーノ応援、さらに盛り上げ」「21日の山形戦のハーフタイムで県内15校280人がダンス披露」「各校の制服を着て2分半」という見出しで、先週本校の武道場で行った練習風景が写真で大きく載っていました。
記事には、ダンス同好会3年の石崎海さんが「大勢の前で踊るのは初めてで本当に緊張する。精いっぱい頑張り、とにかく全員で楽しみたい」とありました。
本校の生徒のいろいろな活動が、しっかりと地域や県内に伝わっており、終業式の朝から大変うれしい気持ちになりました。
さて、少し1学期を振り返ってみて、特に6月の授業参観の時、先生が印象に残ったことをいくつか話をします。それは授業の内容ではありません。
一つ目は、授業参観に行って、後ろにいると、大きめのプリントが配られ、一番後ろの生徒が、プリントを丁寧に半分に折ってから先生に渡してくれました。
二つ目は、教室の中に入って、もう少し奥の方に行こうとした時に、狭くて通りにくいなぁと思っていると、2~3人の生徒がさっと椅子を前に移動してくれました。
三つ目は、教室に入ろうとした時、ちょうど外に出ようとした生徒とドアのところで出る入るのタイミングが合いました。その時、生徒が「どうぞ」と言って先に中に入れてくれました。
今紹介した行動は、先生が感心したみんなの行動のほんの一部ですが、その生徒の普段通りの自然な行動だと感じました。
1、2年生もそうですが、3年生は、特にこの夏休みが具体的な将来の進路を決め、それに向かって努力する期間になります。そして9月になったらすぐに就職試験、進学試験が続いてきます。
すべての会社では当然ありませんが、就職試験に行った時、会社の入り口に立っている警備員さん、受付の方、待合室で横に座っている受験生が、案外その会社の面接官かもしれないと言うことです。
以前、こんな話を聞いたことがあります。
就職試験で会社に行った時、麦わら帽子をかぶり、首に手ぬぐいを巻いて、作業着姿で、花壇の草を抜いている男の人がいました。その人が入社試験を受けに来る高校生一人一人に「おはようございます。」と挨拶をしたそうです。
その時、受験生には、いろいろな人がいて、
・挨拶をされても無視をして会社に入って行った人。
・「おはようございます」と挨拶をされてから、「おはようございます」と挨拶を返した人。
・その人よりも先に「おはようございます」と言った人。
・「おはようございます」と言った後、もう一言付け加えて、「暑い中、お疲れ様です。」と言った人。

実は、草を抜いていた人が、社長さんで、その後の面接試験で真ん中に座っていたという話です。
どの人が合格で、どの人が不合格になったかは想像できると思います。
面接試験で、いくら立派な答えをしても、普段のあいさつなど自然な立ち振る舞いや行動を見て、合格か不合格が決まることもあるということです。
先生がいつも思うのは、挨拶や礼儀正しさ、相手への心遣いが自然に行動に現れる人は、社会に出ても周りの人から好感を持ってもらえる人だと思います。
それでは、明日からの夏休み、暑さに負けず、進路のこと、勉強や実習、部活動、ボランティア、そして許可されたアルバイトなど、いろいろな活動の中で、自分自身の“心と行動”もしっかりと磨いていってください。
以上で、1学期終業式の式辞といたします。

平成31年度1学期始業式 式辞(平成31年4月8日)
おはようございます。
先ほどの着任式で、森教頭先生から紹介をしてもらいましたが、4年ぶりに瀬戸南高校に帰ってきました。昨年度まで、高松農業高校に校長として勤務しており、同じ農業関係高校として瀬戸南高校の活躍ぶりは、よく見聞きしていました。
生物生産科、園芸科学科の春の苗物販売や瀬戸南市の他、シクラメン祭り。そして、生活デザイン科の生デフェスの実施や、ホッケー部の全国大会出場なども含めて、地域の方との交流が頻繁に行われており、みんなは様々な分野で素晴らしい活躍をしていると感じています。
さて、今日の始業式は、新元号「令和」が発表され、平成から令和へと時代の節目をまたぐ、まさに、新しい時代に向かおうとする瀬戸南高校の始業式となることを確信しています。
明日には新入生160人が入学をしてきます。
みんなも学年が上がり、3年生は、卒業後の進路を決定する、人生の大きな節目になる学年になりました。2年生は、勉強や部活動、桃源祭など、学校行事に思いきり取り組める学年になりました。
学年が一つ上がったことで、今まで以上に自分の将来の夢や目標が、より具体的にイメージできるようになってくる人も多いと思います。夢や目標に向けて努力し成長しようとする時に限らず、周りの人との人間関係がうまくいっている場合でも、人は多かれ少なかれストレスを感じながら生活しています。
先生自身は、ストレスを感じた時、「ストレスなくして、成長なし」という言葉を自分に言い聞かせて、気持ちをコントロールしてきました。
みんなのように若い時、高校生の時は、一人で解決できないことも多いと思います。
悩みや困ったことがあれば、自分一人で抱え込まず、早め早めに、保護者の方や友達だけでなく、本校の先生方にも相談してみることが大切だと思います。本校の先生方はみんなの相談にしっかりと応えてくれるものと信じています。
最後に、2ヶ月前にあった衝撃的な報道について話をしたいと思います。
みんなもよく知っていると思いますが、それはこの春高校を卒業した水泳の池江璃花子選手が、自らが白血病であることを公表したことです。
彼女は、「神様は乗り越えられない試練は与えない。自分に乗り越えられない壁はないと思っています」とツイッターを更新しました。
彼女の心の中は、我々の想像を絶する気持ちだろうと思いますが、それでも18歳の若者が、しっかりと前を向き、周りへの感謝の気持ちを表している姿には、本当に頭の下がる思いがします。
池江選手の白血病が一日でも早く完治し、来る東京オリンピックで活躍してくれること心より願っています。
それでは、令和元年となる記念すべき年に、みんながさらに専門技術の習得に努め、心の温かさと周りへの気配りといった人間性も磨き、立派な大人へと成長していってくれることを期待して、1学期始業式の式辞といたします。

平成31年度入学式 式辞(平成31年4月9日)

桜も満開、ここ瀬戸の地にも、暖かな陽光が溢れ、あらゆる生命の躍動する春を迎えました。そして、今日の入学式は、新元号「令和」が発表され、平成から令和へと時代の節目をまたぐ、まさに、新しい時代に向かおうとする瀬戸南高校の歴史に残る入学式となりました。
本日、平成31年度、令和元年度となる入学式を挙行するに当たり、赤磐市副市長 川島明昌様をはじめ、多くの御来賓の皆様の御臨席を賜りましたことに、衷心より厚くお礼申し上げます。また、保護者の皆様には、お子様の晴れのご入学、心よりお喜び申し上げます。
ただ今、入学を許可いたしました160名の新入生の皆さん、入学おめでとう。
新入生の皆さんは、義務教育を終えて、さらに自分から進んで勉強したい、専門の技術を身に付けたいとの思いから、瀬戸南高校に進学をしてきました。「人生、100年時代」と言われる今、人は一生涯にわたって学習していきますが、少なくとも学習は自分の意志で行うものです。その点から、本校に入学したのは、自らの意志で進学を決意し、自らの選択で本校を選んだものと理解しています。この覚悟と意欲が、進学に関しては最も肝心なことなのです。もし、ただ漫然と高校に通い、何とはなしに教科書を開くのであれば、進学した意味がありません。
今日の入学式は、皆さんが瀬戸南高校で積極的に勉強し、人間を磨いていく決意を確認する場でもあります。今日の入学式を3年後の卒業式まで決して忘れないでください。
さて、入学式に当たり、「失敗は人生の宝」であることを伝えたいと思います。私自身、毎日大なり小なりの失敗の連続です。新入生の皆さんも、これから始まる高校生活の中で、成功した体験もたくさんすると思いますが、逆に多くの失敗も経験します。
バスケットボールの神様と言われたマイケル・ジョーダンは「人生の中で何度も何度も繰り返し、私は失敗した。それが私が成功した理由だ」と言いました。また、自動車メーカー、ホンダの創業者である本田宗一郎は「失敗することを恐れるよりも、何もしないことを恐れろ」と言っています。
皆さんの高校生活の中には、勉強以外に、部活動や生徒会、農業クラブ、家庭クラブ活動など取り組むものがたくさんあります。何も恐れず、将来の夢に向かって、常に好奇心を持って、いろいろなことにチャレンジしてください。成功だけでなく、失敗も経験してください。失敗したら、やり直せばいいし、諦めないうちは失敗ではありません。いろいろな失敗経験を積み重ねて得たものこそが、将来皆んなの人生の宝物となります。
最後になりましたが、保護者の皆様にお願いがあります。高校生は、「第2の誕生」と言われるほど、心と体の変化が激しく、不安と悩みの多い時期です。御不安も多々あろうかと思いますが、お子様は、苦しみながら、時には回り道をしながら、壁を一つ一つ乗り越えて成長していきます。
私は常々思います。子どもは親や教師の言う通りにはなかなかなりませんが、親や教師の行動を、真似をしながら成長します。だからこそ、子どもにこうなってほしいという姿を、我々大人が子どもたちに見せていかなければならないのです。そして、何より大切なことは、御家庭と学校とが、お互い補い合いながら、お子様の教育に当たることだと思っております。学校と家庭が十分に連携し、信頼しあえるよう努めてまいる所存ですので、本校の教育方針に対する御理解と御協力を、切にお願い申し上げまして、式辞とさせていただきます。