2学期始業式・式辞(校長室より)平成26年9月1日

夏休みも終わり、最近は朝夕暦どおり、秋の気配を感じるようになりました。いよいよ今日から2学期が始まります。2学期には、毎月大きな学校行事があります。今月末には桃源祭体育の部、10月には2年生の修学旅行、11月には桃源祭文化の部、そして12月になると、シクラメン祭りがあります。どの行事も、各クラスや3本部でしっかりとした計画を立て、協力しながら、一人ひとりが達成感を味わえる行事になることを期待しています。
さて、3年生は、いよいよ16日から就職試験が始まります。求人が上向きになったとはいっても、決して希望する会社に、入りやすくなったわけではありません。「厳選採用」という言葉を、よく耳にしますが、どんな人物でも採用するといった意味では全くありません。夏休みから履歴書を何枚も何枚も書き直したり、面接練習を続けながら、礼儀作法や正しい言葉遣いを磨いてきたりしていますが、それを就職や進学試験の時だけの一時的なものでなく、普段の生活の中でも心がけ、意識しなくても自然にできるようにしてください。
話は変わりますが、夏休み中に中学3年生を対象とした、オープンスクールを実施しました。みなさんも中学生の時に本校のオープンスクールにほとんどの人が参加したと思いますが、昨年度は約300人の参加でした。しかし、今年は400人近い大勢の中学生が、本校のオープンスクールに参加をしてくれました。これも在校生のみなさんの普段から頑張っている姿が、地域に認められ、瀬戸南高校で高校生活を送りたいという中学生や、瀬戸南高校なら安心して子供を通学させられると思ってくださる保護者の方が増えたからだと思います。
最後に、今日9月1日は「防災の日」です。2週間ほど前の8月20日の未明、みなさんもよく知っているように広島市北部で、猛烈な雨が引き金になって山肌が突然崩壊し、住宅を飲み込んで70人を超える多数の犠牲者が出る土砂災害が起こりました。岡山県も広島県と同じような地質で、花崗岩が風化してもろくなった「まさ土」が多いそうです。山が崩れ、土石流が起こりやすくなる目安は、1時間に50ミリ以上の雨だそうです。
今年は地球温暖化によって、全国各地で局地的な豪雨が相次いでいます。岡山県内でも過去20年間で大規模な土砂崩れが5件発生し、11人の尊い命が奪われています。これからはみなさんの自宅が、土砂災害の危険性が高い地域にある場合は、特に大雨の情報に「高い警戒心」をもち、避難勧告の前であっても、現状を把握しながら積極的に安全な場所に避難してほしいと思います。
また、8月上旬には、台風11・12号による記録的な大雨が降り、近県の高知や徳島でも甚大な被害が出ました。最近の気象統計によると、台風の上陸や被害が一番多い月は圧倒的にこの9月だそうです。登下校の時は、急な気象の変化に対して無理をせず、安全を最優先した行動をとってください。
他にも、愛知県では野球の試合中、ピッチャーをしていた高校2年生の男子生徒を雷が直撃しました。バックネット裏に用意されていたAEDを使って救命措置をした後、救急車で病院に運ばれましたが、残念ながら亡くなりました。その時は雨が上がった後で、空は晴れていたそうです。専門家によると、空は晴れていても雷雲から10キロ離れたところまでは、落雷する危険性があるそうです。雷の音は12キロの距離までしか聞こえないといわれているので、ゴロゴロと聞こえたら、雷が近くに来ていると思って、すぐに安全な場所に避難することが大原則です。外での部活動や実習の時、特に雷に気をつけてほしいと思います。
今日は、防災の日に絡めて命を守る話を中心にしました。これからは日が暮れるのもどんどんと早くなります。不審者対策、交通ルールの遵守と合わせて、みなさんが気象の変化に敏感に対応しながら、安心・安全な高校生活を送り、充実した2学期となることを節に願い、2学期始業式の式辞といたします。

 

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