ウシの爪切り(生物生産科飼育類型)

「ウシの爪切り」  あまり聞いたことがない言葉だと思います。いわゆる削蹄(さくてい)のことです。ウシの蹄(ひづめ)は人間の爪の様に伸びてきます。放っておくと、繁殖不良や食欲不振などウシの体調に様々な悪影響が生じます。本校では1年に1回程度、削蹄してもらいウシのコンディションを保つようにしてもらっています。

削蹄は「削蹄鎌」と呼ばれる刃物を使って行われます。蹄の状況を見て、ベストな状態になるように切ってもらいます。蹄は裏側も伸びていくので、ウシの足を持ち上げなければなりません。嫌がるウシにケガをさせずに削蹄を行うのは至難の業で、素人にはできません。そこで、削蹄を行うプロである「削蹄師」と呼ばれる方に依頼しています。ウシを飼うということは本当に裾野の広い生業だと改めて感じさせられました。 

ちなみにバーナーで蹄を炙っているのは、切りやすくするためです。炙ることで、硬い蹄をバターのように切ることができます。もちろん削蹄師さんの技術があってこそです。簡単に切れるようになるので、深く切りすぎるとウシが立てなくなってしまうこともあります。