江西学区防災ボランティアに本校から4名参加しました。

  11月14日(土)。
 令和2年度の江西学区防災ボランティアが瀬戸中学校で行われ、整備委員会から委員長・副委員長など3名と1年生がボランティアとして1名の計4名が参加しました。会の中では、瀬戸高校生徒による救急法の訓練、防災作文の発表の聴講及び発表、生徒と防災会及び行政関係者との意見交換会が行われました。中でも防災作文の発表では、生活デザイン科3年の浦上欣美さんが本校から優秀作品として選ばれ、参加者全員の前で発表しました。浦上さんの作文は西日本豪雨の真備町に災害ボランティアに参加した体験を折り込んでおり、すばらしい発表でした。以下に作文の内容を掲載します。 「あの日の恐怖をこれからへ」 平成30年7月、「晴れの国おかやま」を襲った西日本豪雨。防災科学技術研究所は「100年に1回程度の非常に稀な大雨だった」と分析している。14府県で200人以上。岡山では61人が亡くなった上に、住宅8000棟以上が全半壊し、家屋の風水害では戦後最悪の大惨事となった。 岡山県は「晴れの国おかやま」というキャッチコピーにあるように雨の日が少ない地域だ。そのため私は西日本豪雨の日、いつもより多く降り続ける雨、鳴り響くスマホの緊急速報など生まれて初めて経験したことにとても恐怖を感じた。さらに、私に恐怖を与えたのが7日の朝見たニュースやSNSの映像だ。真備町や毎日学校に登校する時に見ていた平島の景色がいつもと一変し、茶色く濁った水に覆われていた。当時はあまりにも衝撃的過ぎて理解するのに時間がかかった。  災害後、私は夏休みを利用して水害にあった真備町のボランティアに参加した。ボランティアでは、物資の仕分けや被災された方の家の片付けや掃除の手伝いをした。実際に真備町の被害の様子を目のあたりにした私は、家があって、水道をひねると水が出て、電気も通り、家族と一緒に暮らせる当たり前の生活がどれだけ幸せなことなのかを改めて実感した。被災された方とお話をした時には多くの方が「晴れの国おかやまでこんな大きな水害が起こるなんて思ってもみなかった。」と口にしていた。また、携帯電話を持っておらず、テレビもあまり見ないため豪雨に関する情報がすぐ入らなかったという高齢者の声もあった。 私は、この西日本豪雨の経験から市残災害はいつでも、どこでも、誰の身にも起こりうる可能性があるのだということを学んだ。晴れの国だから、災害が今まで少なかったから大丈夫だと経験から思い込んだり、油断をしていると多くの被害者を生み出すことになる。だから、一人一人が自然災害を人ごとにせず、防災への意識を高めていくことが必要である。 また、真備町では高齢者などの災害弱者の被害者が多かった。こういった人々の避難を円滑に進めるためにも地域の実情に合わせて手立てを考えていくことも必要である。 あの日に起こったこと、感じた恐怖を消すことはできない。しかし、これから活かしていくことはできる。食い止めることのできない自然災害に対して、最善の対策をしていきたい。